共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

学習環境に最適化された学習者特性分析法による個別学習支援システムの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(A)  若手研究(A)

課題番号
17H04707
体系的課題番号
JP17H04707
配分額
(総額)
10,660,000円
(直接経費)
8,200,000円
(間接経費)
2,460,000円

蓄積した学習データをもとに学習環境に最適化させるための分析手法を量的・質的な側面から検討した。また,National Conference on Student Assessment(NCSA)2018に参加し,最新の学習履歴分析手法やその研究について調査,情報収集を行った。
蓄積した学習データに基づく最適化させるための分析手法の検討では,学校吹奏楽初学者の演奏基礎力向上に着目し,ロングトーン練習に特化した個人練習支援システムを開発した。グラフ上で得られる情報をある程度パターン化することで,その特徴や傾向に応じて適切なフィードバックを与えることが可能であることを明らかにした。また,開発したシステムは初学者の演奏音の特徴を捉えており,学校吹奏楽初学者の省察に有用であり,昨年度開発したシステムを発展させ多様な学習環境に最適化した分析に応用できることを明らかにした。
初学者のスキル向上に着目し先進的技術を活用した分析手法を検討した。学生が擬似的に授業観察し授業スキルを高めるための仮想現実教材を開発し,平面画像と全天球画像をもとに教員養成学部生が授業観察した内容の差異を分析した。授業観察で気づいたことを比較した結果,全天球画像では空間認識がしやすくなり,学生は子ども達の手元や身体の向き,教室全体の環境までより広く詳しく観察したことを明らかにした。さらに,中山間・へき地小規模校を対象に遠隔支援を行った学生の意見などを分析した結果,ビデオ会議システムを活用した教師支援型遠隔教育の経験を通じて,教員養成学部生らは,(1)児童らが,ビデオ会議システムなどのICTを用いて遠方にいる専門家などの遠隔支援を受けることで探究的な学習活動に取り組めることを実感し,(2)ICTの特性を理解したうえで,ICTを有効活用した遠隔教育を実現するための知識や技能を獲得できることを明らかにした。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H04707
ID情報
  • 課題番号 : 17H04707
  • 体系的課題番号 : JP17H04707