論文

査読有り
2021年3月5日

Quantitative evaluation of skin photoaging mechanisms using multi-wavelength analysis of photoacoustic images

Proc. SPIE Photons Plus Ultrasound: Imaging and Sensing 2021
  • Haruna Takeshima
  • ,
  • Takeshi Namita
  • ,
  • Kengo Kondo
  • ,
  • Makoto Yamakawa
  • ,
  • Tsuyoshi Shiina

11642
Abstract
開始ページ
116420R
終了ページ
576
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(国際会議プロシーディングス)
DOI
10.1117/12.2579454
出版者・発行元
公益社団法人 日本生体医工学会

皮膚の光老化は,紫外線曝露による皮膚の毛細血管の縮退や線維組織の変質などにより起こるといわれている.光老化の評価には摘出した皮膚に対する病理組織学的診断が行われているが,侵襲的で,代謝機能がないといった問題があり,そのメカニズムの解明は十分に行われていない.そこで本研究では,非侵襲でin vivo計測が可能な光音響イメージングにより,より詳細なメカニズムの解明をめざすこととした.超音波の分解能を有するAR-PAMを使用し,可視領域において,光老化の程度が異なるヒト皮膚サンプルの光音響計測を行った.パルス光を脱気水で満たされた水槽を介して試料に照射し,試料からの光音響信号をトランスデューサにより検出した.切片の病理染色像によりコラーゲン部位,エラスチン部位を同定し,それぞれ計測を行った. 各部位における光音響スペクトルを算出し,各波長比を求めた結果,420 nm/450 nmの信号強度比において,エラスチン部位に比べコラーゲン部位の信号強度比が高いことが明らかとなった.そこで,この信号強度比を用いて各切片の空間分布像を作成し,その構成成分を分類した.その結果,光老化の程度の高い切片ではエラスチン成分がコラーゲン成分より多くなり,病理組織学的方法と一致した.これらにより,光音響イメージングにより光老化に関係するコラーゲンとエラスチンを容易に分別でき,光老化のメカニズム解明に有用な情報が得られる可能性を実証した.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1117/12.2579454
CiNii Research
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390852714994282240?lang=ja
ID情報
  • DOI : 10.1117/12.2579454
  • ISSN : 1347-443X
  • eISSN : 1881-4379
  • CiNii Research ID : 1390852714994282240

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