共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

マルチセンターリサーチによる日中覚醒時ブラキシズムの診断基準確立への挑戦

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H04386
配分額
(総額)
17,160,000円
(直接経費)
13,200,000円
(間接経費)
3,960,000円

歯科における様々な疾患のリスクファクターとして危惧されているブラキシズムは,歯ぎしりやくいしばりに特徴づけられる反復的な顎筋の活動であり,睡眠時と覚醒時に起こり得るとされている.そのうち,睡眠時ブラキシズムについては,米国睡眠医学会(AASM)の基準など,すでに診断基準は存在する.しかし,覚醒時に関しては検査方法に関する基準,検査結果の正常と異常の判定基準ともに全くない.そこで本研究では未だ世界的に確立していない日中覚醒時ブラキシズムの診断基準を多施設共同で,世界に先駆けて確立することを目標として,超小型ウェアラブル筋電計を用いた筋電図検査によりマルチサンプルのデータを収集し,そのデータをもとに日中覚醒時ブラキシズム(d-AB)の診断基準,すなわち正常/異常閾値を検討することとした.
2017年度は,測定プロトコールの作成取り決め,臨床研究倫理委員会の承認の手続きを行った後,被験者を募り,測定を開始した.測定時には,被験者の基本情報,歯ぎしり質問票や口腔内診査用(咬耗診査)用ブラキシズムプロトコールに従った診査で,被験者情報を収集した後,被験者の日常生活下で咬筋筋電図測定を行った.日中の行動の情報は行動記録表に記載してもらい収集した.波形数計測については,振幅閾値,波形閾値,波形間隔閾値,平滑化時間の自由設定により,自動的に波形数がカウントできるプログラムを導入した.さらに波形の連続性による分類(phasic episode, tonic episode)による自動抽出プログラムを導入した.
倫理委員会による承認が当初の予想より長期間を要したため,被験者計測に係る作業が遅れたが,その後,遅れた分の被験者の測定も行うことができた.

ID情報
  • 課題番号 : 17H04386