共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

相対論的衝撃波における電子加速機構についての磁化強度σに対する包括的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
17H02877
体系的課題番号
JP17H02877
配分額
(総額)
18,980,000円
(直接経費)
14,600,000円
(間接経費)
4,380,000円

これまでは、陽電子・電子系における相対論的衝撃波のシミュレーション研究によって、上流磁場の強度にかかわらず、普遍的に衝撃波面からの電磁波放射が起きることを明らかにしてきた。本年度においては、イオン・電子系における相対論的衝撃波の2次元PICシミュレーションによる研究を行った。
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これまでと同様に、複数の上流磁化強度における電磁波放射強度の違いについて調べた。その結果、陽電子・電子系と同じく普遍的に電磁波放射が起きることを確認できた。さらに、予想外な結果も得られた。イオン・電子系では高強度の電磁波放射が伝搬するに連れ、航跡場(wakefield)が励起される。この強い静電場によって電子がエネルギーを得ることで、陽電子・電子系よりもイオン電子質量比倍強い電磁波放射が励起されることが明らかになった。また、最も高強度に励起される磁化強度の条件も質量比によって違うことが明らかになった。本成果は多次元衝撃波において高強度の電磁波放射を示した世界初の例であり、その成果はThe Astrophysical Journal誌に速報として掲載された(Iwamoto et al., ApJL, 2019)。
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前年度行った世界初の3次元ワイベル不安定についてさらに複数のパラメタの下での磁場飽和強度についてまとめた。電流方向に卓越するキンク不安定との競合過程を議論し、相対論的な状況においてはキンク不安定による散逸に打ち勝って強い磁場を維持することが可能であることを議論した。本成果はThe Astrophysical Journal誌に掲載された(Takamoto et al., ApJ, 2019)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H02877
ID情報
  • 課題番号 : 17H02877
  • 体系的課題番号 : JP17H02877