共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

宇宙ビュアーMitakaを用いた天文教育の構築と小中学校の理科授業での展開

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
20K03276
体系的課題番号
JP20K03276
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

本研究は、国立天文台4D2Uプロジェクトで開発されてきている宇宙ビュアーMitakaに代表される新しいソフトウェア、及び学校現場で整備されつつあるICT機器(例えばタブレット)等のハードウェアを用いて、小学校・中学校で天文学習をより効果的に行えるよう学習内容の構成を含めた天文教育手法を開発すること、及びこれらの機器を有効に利用して、学習の深化をはかることを目的としている。2021年度は以下のことを行った。
(1) Mitakaスクリプトの効率的な使用方法について:Mitakaは、基本的にパソコンのマニュアル操作によって天体や宇宙が提示されるようにつくられているが、ver.1.6からはコマンド実行機能が装備されたので、予めスクリプトを作成し Mitaka から呼び出すことで、カスタマイズされた動作を行うことが可能になった。このため教育現場において、従来よりもMitakaの応用の可能性は遥かに広がった。しかし、スクリプトをMitakaから呼び出すためには設定ファイルの修正が必要であり手間であるので、効率化を図るために、設定ファイルの修正を行うbashスクリプトを作成した(松村、2021)。
(2) Mitaka を用いた天文学習の深化:Mitakaの ver.1.6.0b 以降においては、恒星データに Gaia DR2 が使われているため、天の川の描写が格段に精細になり、容易に天の川の中に暗黒星雲を確認できるようになった。これは、恒星のみならず、ガスと塵も宇宙に存在することが学習でき、星形成や太陽系の誕生についても学べることを示唆する。この内容を中学校理科の授業でどのように展開するか、前年から引き続き検討中である。関連して、宇宙の塵からの熱放射と磁場についての研究を行った(Doi et al., 2021, Kumar et al. 2022)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K03276
ID情報
  • 課題番号 : 20K03276
  • 体系的課題番号 : JP20K03276

この研究課題の成果一覧

論文

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