講演・口頭発表等

国際会議

西部北太平洋における海水中放射性炭素の時間変動

11th International Conference on Accelerator Mass Spectrometry (AMS-11)
  • 荒巻 能史*
  • ,
  • 外川 織彦
  • ,
  • 渡邉 修一*
  • ,
  • 角皆 静男*
  • ,
  • 平 啓介*

開催年月日
2008年9月
記述言語
英語
会議種別
国・地域
イタリア

西部北太平洋における海水中放射性炭素の時間変動を把握し、それによって同海域における海水循環を推定するため、広範囲の表層及び東経165度線に沿って、1991年から1993年まで放射性炭素データ($\Delta$$^{14}$C)を測定した。表層における$\Delta$$^{14}$Cの南北方向の変動は東西方向の変動より大きく、北緯40度以北では$\Delta$$^{14}$Cは北に向かって急激に減少した。東経165度線に沿った$\Delta$$^{14}$Cデータを、1973年のGEOSECSデータと比較すると、核実験起源の$\Delta$$^{14}$Cは20年間に表層から亜熱帯領域の中層に移行し、1993年時点では深層で検出されないことがわかった。核実験起源の$\Delta$$^{14}$C分布及び深層水の「年齢」から、亜熱帯における核実験起源$\Delta$$^{14}$Cの増加は、亜寒帯領域における鉛直混合により生成された中層水が「北太平洋中層水」として南下したことによって生じたことが明らかになった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5016083