2017年11月
アウトバウンド&インバウンド型の技術イノベーション:スピルオーバーした技術知識が元の組織に及ぼす影響についての試行的分析
日本知財学会誌
- 巻
- 14
- 号
- 1
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 42
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本知財学会
本研究では、技術資源を組織外部に提供し、外部組織が発展させた技術を再び自組織に取り込み、さらなる技術発展をもたらすこと、すなわち、開示を通じた学習が、どのような条件でどのような技術的便益をもたらすかを検証した。公的な資金が入った研究開発コンソーシアムの成果特許を媒介として、アウトバウンドとインバウンドが生じた、ルーツと言える特許発明と、発展先といえる特許発明のペアのうち、それぞれの3年以上の期間が空いており、参照関係を推定することに無理がないペア917件を分析したところ、ある組織の特許発明に近接した発明が、一定の時間を経て第三者が関わる研究コンソーシアムから生まれ、一定の時間を経てその成果に近接した成果を元の組織が生み出した場合、技術的な質の高い成果が生まれやすいことが確認できた。試行的な分析ながら、技術的なアウトバウンド・イノベーションが便益をもたらす一つの類型を実証的に確認できた。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/40021384762
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12054603
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/028661518
- ID情報
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- ISSN : 1349-421X
- CiNii Articles ID : 40021384762
- CiNii Books ID : AA12054603