2000年 - 2001年
高解像度非侵襲計測システムによる精神疾患の脳機能および性差による相違の解析
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 12670928
- 体系的課題番号
- JP12670928
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 2,500,000円
- (直接経費)
- 2,500,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
多チャンネル事象関連電位(ERP)計測システム、多チャンネル脳磁因(MEG)計測システムなどの高解像度かつ非侵襲的な計測システムを用いて、精神疾患における脳機能および性差について解析を行った。対象疾患としては、主として精神分裂病を扱った。またこのような生理学的指標とともに、構造的な指標であるMRIも計測し、生理学的指標との関連を解析した。さらに神経心理学的機能との関連についても検討を進めている。ERPにおいては、自動的な注意機能を反映するミスマッチ陰性電位(MMN)と、能動的な認知機能を反映するP300成分について解析を行った。この結果、精神分裂病においては、音声刺激の変化に対するMMNが有意に低振幅であり、言語情報の処理過程において障害がみられることが示唆された。MMNに対するベンゾジアゼピン系の薬剤の影響はみられなかった。P300成分については、P300振幅が精神分裂病の思考障害と関連すること、重症例において側頭部の振幅低下が大きいこと、認知機能の改善に伴いP300潜時の短縮がみられることなどの所見が得られた。MEGにおいても精神分裂病において音声刺激に対するMMNが有意に低振幅であった。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 12670928
- 体系的課題番号 : JP12670928