汚染水処理二次廃棄物の廃棄体化技術検討,3; 模擬スラッジ固化体の性能評価
日本原子力学会2014年春の年会
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- 開催年月日
- 2014年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
福島第一原子力発電所における汚染水処理で発生したスラッジの長期保管方策の検討において十分な保管性能が担保されないケースに対応し、処分を見据えた廃棄体化に係る処理技術の基礎的検討を行っている。本件では無機固型化材(セメント2種(OPC, BB), 水ガラス(CG), ジオポリマー(GP))を用いてスラッジ模擬物を対象とした固化体を作製し、水浸漬による固化体からのCN$^{-}$の溶出濃度及び$^{60}$Coを線源とした$\gamma$線照射時における水素発生量への固型化材の影響を調べた。水浸漬試験では、充填率40\%のBB固化体を除きすべての試料で廃棄物処理法上の基準値を超過した。いずれもpH10以上であるため、難溶性フェロシアン化合物中からCN$^{-}$が溶離してきたと推察される。照射試験では、CGは他固型化材よりG値が高く、含有成分による水素発生促進や発生した水素の再吸収が少ない等の可能性が示唆された。以上から、スラッジをセメント等で固化する場合、固化体からのシアン成分の溶出が処分上の課題となる可能性がある。将来的な処理処分に向けて、シアン化合物の処理等の方策の検討が必要である。