2011年6月
経皮的血管形成術を用いた足壊疽病変に対する患肢温存戦略
東北整形災害外科学会雑誌
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- 巻
- 55
- 号
- 1
- 開始ページ
- 23
- 終了ページ
- 27
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 東北整形災害外科学会
末梢動脈疾患による足壊疽15例15足(男13例・女2例・49〜91歳)を対象に、経皮的血管形成術(PTA)による再建術を施行した9足と非施行の6足(コントロール群)で治療成績を比較した。コントロール群の内訳は、PTA導入(2008年4月)以前に足関節以遠で切断していたのが4足、バルーン付きカテーテルが閉塞部を通過せずPTA不可能であったのが2足であった。PTA群では、PTA施行後に表層までの壊疽で自然脱落が期待できるものは保存療法を行い、深部に及ぶ壊疽には壊疽部付近での切断またはデブリドマンを行った。PTA群の創治癒率は88.8%であった。最終診察時におけるmajor amputation回避率は、PTA群100%、コントロール群50%と有意差を認めた。以上、足壊疽が足の一部に限局している症例に対しPTAを事前に行うことで、創は十分に治癒し、major amputationも回避可能となることが示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 1348-8694
- 医中誌Web ID : 2011292603