共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2025年3月

日本語学習者の不同意表明にみられる語用論的能力の発達過程

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
21K13032
体系的課題番号
JP21K13032
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

不同意 (disagreement) の適切な表明は、円滑なコミュニケーションを進めるうえで重要である。しかしその習得は、社会的・文化的背景が異なる第二言語学習者にとって容易ではない。そこで本研究では、日本語学習者を対象に複数の調査を一定期間実施し、不同意表明の言語的特徴(会話の展開や言語的ストラテジーなど)の変容を第二言語語用論の枠組みから検討する。また、習得に関わる要因として、学習者の言語環境と主観的態度が言語使用にどのように作用するのかを探る。研究成果をもとに、会話教材の開発を行う予定である。
2021年度は、理論研究と研究デザインの検討に注力した。具体的には、以下の5点である。(1) 文献調査を行い、日本語教育、第二言語習得論、社会言語学の観点から先行研究を整理した。(2) 以前に収集した、中上級日本語学習者の縦断的会話データから、短期交換プログラム留学生4名の不同意表明を抽出し、分析および考察を行った。(3) 予備的調査として、複数回、日本語学習者および日本語母語話者を対象に会話調査(インタビューやディスカッション、雑談)を実施し、データの収集方法を検討した。(4)日本語学習者に複数の日本語熟達度試験を受験してもらい、フィードバックを受けた。(5)市販の日本語教材で扱われている会話テーマの特徴を明らかにすることを目的として、教材分析に着手した。上記の(2)については、第46回社会言語科学会研究大会において口頭発表を行い、関連領域の研究者からフィードバックを受けた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K13032
ID情報
  • 課題番号 : 21K13032
  • 体系的課題番号 : JP21K13032

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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