共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

インフラ整備・制度設計とグローバル経済のダイナミクス

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
20H01492
体系的課題番号
JP20H01492
配分額
(総額)
17,550,000円
(直接経費)
13,500,000円
(間接経費)
4,050,000円

「インフラ整備と貿易費用」「インフラ整備と生産性」「制度設計と貿易費用」「制度設計と生産性」の4つのテーマについて、理論モデルの構築と分析を行い、分析結果の現実経済との整合性を検証することを通じて、グローバル経済におけるインフラと制度資本の構築・整備の在り方を検討した。
研究代表者の研究成果は以下の通りである。製品差別化を伴う不完全競争の産業内貿易モデルに、貿易費用に影響を与えるインフラの整備に関する政府間の政策ゲームを導入し、理論的に分析した。インフラ整備に関して、1期間ですべて終了する静学モデルと、インフラが資本ストックとして時間を通じて蓄積する動学モデルをそれぞれ分析し、論文をそれぞれ国内の英文学会誌と国際学術誌に発表した。また、公共財の性質を持つ知識資本の蓄積が寡占企業によるR&D投資を通じて行われる状況を動学ゲームとして描写し、均衡の性質を詳しく分析した研究を研究会で報告した。別の研究では、リカード的な小国貿易モデルに公共中間財の生産性効果を導入し、貿易パターンと貿易利益について包括的な分析を行い、論文を国際学術誌に発表した。制度設計と貿易や生産性に関しても、関連する研究を論文にまとめ、国際学術誌に発表した。
研究分担者の主な研究成果は以下の通りである。"weakest-link"タイプの外部性の下での民間資本と公共資本の蓄積を伴う内生的成長モデルを構築し、最適な税率の性質について検討し、論文を発表した。最低賃金制度が企業のイノベーションに対する影響について、R&Dベースの開放経済成長モデルを用いて理論的に分析し、また中国の企業レベルの特許データを用いて実証分析を行い、論文を国際学術誌に発表した。連続財リカードモデルと独占的競争の異質企業モデルを融合し、貿易自由化の効果の分析や重力方程式の導出などを行い、論文を国際学術誌に発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01492
ID情報
  • 課題番号 : 20H01492
  • 体系的課題番号 : JP20H01492