共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

水中圧力波動のエネルギ吸収を目的とした機能性ラティス構造の創製

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
21K14048
体系的課題番号
JP21K14048
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

プラントで配管内爆発事故が発生した最悪の事態における被害を低減するためには,発生する圧力波動のエネルギ吸収機構が極めて重要である.本研究は音響メタマテリアルが持つ構造の振動や波の干渉を利用した圧力波の調質・減衰機構の設計原理を抽出し,ラティス構造に適用することで,ラティス構造の変形によるエネルギ吸収と音響メタマテリアルの原理を適用したエネルギ減衰/散逸の2つの機構を併せ持つ『機能性ラティス構造』の設計学理を構築することを目的としている.
本年度は以下の点について検討した.
1.応力波の伝播を制御するストップバンド型メタマテリアル設計のために,ユニットセル構造の弾性波伝播特性を評価するための数値解析モデルを構築した.構築したモデルを使用して圧力波による負荷が作用した際のBCCラティス構造ユニットセル内部の弾性波伝播応答を確認し,構造内部にて波の反射と干渉が起こることにより透過応力波の振幅が減少することを確認した.
2.円管内に封入した水へ衝撃負荷を加えることにより水中爆発を模した水中圧力波を生成し,一次元的に測定対象へ伝播させる実験装置を設計・作製した.圧縮空気を利用して加速した打撃棒速度を測定し,ラティス構造を圧壊させるだけの十分な負荷荷重が得られることを確認した.
3.ラティス構造の造形に使用する光造形式3Dプリンタ用樹脂材料を使用して積層造形した試験片に対して準静的引張試験および衝撃引張試験を実施し,負荷速度に依存した変形特性パラメータを取得した.積層方向に起因する異方性は小さいことが確認された.
4.ラティス構造の変形によるエネルギ吸収を評価するために有限要素解析を実施し,いくつかのユニットセルから成るラティス構造の圧縮特性および圧縮変形による単位質量当たりのエネルギ吸収量を評価した.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K14048
ID情報
  • 課題番号 : 21K14048
  • 体系的課題番号 : JP21K14048

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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