共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2025年3月

超高負荷速度域における樹脂・金属接着接合体の界面強度評価と強度発現機構の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
21H01217
体系的課題番号
JP21H01217
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
17,680,000円
(直接経費)
13,600,000円
(間接経費)
4,080,000円

各種輸送機の軽量化と高速化を支える異種材料接合技術(マルチマテリアル化)の発展により高速衝撃下における材料接合性(強靭な接着性),すなわち衝撃負荷における界面強度やその繰返し負荷下の界面疲労強度の重要性が高まりつつある.本課題では,高出力パルスレーザー照射によって局所的に高い衝撃応力を付与することで,接着樹脂と金属界面の衝撃強度(接着強度)を定量評価する方法を構築することを目的としている.この方法をLaser Shock Adhesion Test (LaSAT)と呼ばれており,本年度は申請者がこれまでに開発してきた(1)LaSATの改良,(2)エポキシ系樹脂接着剤の接着強度評価,(3)スプリットホプキンソン棒(SHB)法による接着強度評価 を行った.(1)では,エネルギー吸収層や治具の改良を施すことで安定した強度測定を実現し,(2)において厚さ100umの接着剤とアルミニウム合金の接合体に対する接着強度評価に成功した.これらの成果は,国内学会,国際会議,学術論文(査読付き)にて公表できた.なお,LaSATのひずみ速度は別途行った衝撃波解析から約10^6[1/s]であることが明らかとなっており,従来研究には無い超高速破壊の領域に相当する.そこで他のひずみ速度域である(3)SHB試験の検討も始めた.このひずみ速度は,10^3-10^4[1/s]であり,LaSATよりかは低い領域であることから,これらのデータとも比較して,広範囲はひずみ速度に対する接着強度評価を実施できた.なお,SHBの試験片作成や軸出しなどを検討することで,SHBの接着強度評価が安定して行えるようになった.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H01217
ID情報
  • 課題番号 : 21H01217
  • 体系的課題番号 : JP21H01217