共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2024年3月

光遺伝子操作技術を用いた口腔-脳-腸連関における味覚機能の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
21K19601
体系的課題番号
JP21K19601
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

本年度は、野生型マウスおよび全身で甘味受容体コンポーネントを欠損するT1R3-KOマウスを用い、グルコースを口腔から摂取した場合と胃内投与した場合の血糖値および血中インスリン濃度の経時的変化(0~120分)について調べた。マウスをリック装置から溶液を摂取する様トレーニングし、グルコース摂取量が1mg/g体重となるよう2Mグルコースを摂取させた場合(口腔摂取)と同量を直接胃内投与した場合とを比較すると、血糖値のピークはいずれのマウスにおいても口腔摂取した方が早く(およそ摂取後10分)、胃内投与した場合には遅くなっていた(およそ摂取後30分)。血漿インスリン濃度についても同様の差が見られた。この結果から、口腔からグルコースを摂取した場合には頭相インスリン分泌が見られ、これがグルコース摂取後の血糖値変化を影響を与えるものと考えられる。また、甘味受容体T1R2/T1R3を介さない口腔からの何らかの感覚情報が重要であると考えられる。
また、光KOマウス作成について、開発済みのTet offシステムにより光活性化-Cre(PA-Cre)発現を制御するTRE-PA-Creマウスと、全身的にテトラサイクリン調節性トランス活性化因子(tTA)を発現するROSA-tTAマウスを開発し掛け合わせ、全身でPA-Creを発現するマウス(PA-Cre)を作成する予定であったが、ROSA-tTAマウスを取得することが出来なかったため、全身性PA-Creマウスはまだ作成できていない。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K19601
ID情報
  • 課題番号 : 21K19601
  • 体系的課題番号 : JP21K19601