2019年3月22日
SLC15A1/PEPT1欠損ヒトiPS細胞由来小腸上皮細胞の作製
日本薬学会第139年会
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- 開催年月日
- 2019年3月20日 - 2019年3月23日
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- ポスター発表
- 主催者
- 日本薬学会
- 開催地
- 千葉
- 国・地域
- 日本
【目的】SLC15A1/PEPT1は小腸に発現し、ペプチド類似構造を有する医薬品の吸収に重要な役割を担う。そのため、医薬品候補化合物の消化管吸収率を予測する際に、候補化合物がPEPT1の基質になりうるか評価する重要がある。最近、我々は、小腸での医薬品吸収や代謝を評価可能なヒトiPS細胞由来in vitro小腸モデルを開発した(Sci Rep 2015, Stem Cell Rep 2018)。本研究では、ゲノム編集技術を用いてPEPT1欠損ヒトiPS細胞株(PEPT1-KO iPS細胞)を作製し、ヒトiPS細胞由来小腸モデルを用いたPEPT1の医薬品吸収評価系へ応用できるか検討した。
【方法】我々が独自開発した高効率なゲノム編集技術(Nuc Acid Res 2017)を用いてPEPT1-KO iPS細胞を作製し、未分化状態の評価を行った。さらに、PEPT1-KO iPS細胞を小腸上皮細胞へ分化誘導し、PEPT1の発現を定量的RT-PCR法を用いて確認した。また、villin 1及びsucrase-isomaltase(SI)の遺伝子発現量及び陽性細胞率をそれぞれ定量的RT-PCR法、フローサイトメトリーを用いて解析した。
【結果・考察】ゲノム編集技術によりPEPT1遺伝子を欠失したヒト iPS 細胞を取得することに成功した。PEPT1-KO iPS細胞における未分化マーカー(NANOG、OCT4、SOX2)の遺伝子発現量は野生型ヒトiPS細胞と同程度であった。また、PEPT1-KO iPS細胞由来小腸上皮細胞において、PEPT1の遺伝子発現量がほぼ消失することを確認した。さらにvillin 1、SIの遺伝子発現量は野生型ヒトiPS細胞由来小腸上皮細胞と同程度であり、villin 1、SI陽性細胞率は 90%以上であった。今後は、PEPT1-KO iPS細胞由来小腸上皮細胞における PEPT1の機能解析を行い、ペプチド類似構造を有する医薬品の吸収評価系の構築に取り組みたい。
【方法】我々が独自開発した高効率なゲノム編集技術(Nuc Acid Res 2017)を用いてPEPT1-KO iPS細胞を作製し、未分化状態の評価を行った。さらに、PEPT1-KO iPS細胞を小腸上皮細胞へ分化誘導し、PEPT1の発現を定量的RT-PCR法を用いて確認した。また、villin 1及びsucrase-isomaltase(SI)の遺伝子発現量及び陽性細胞率をそれぞれ定量的RT-PCR法、フローサイトメトリーを用いて解析した。
【結果・考察】ゲノム編集技術によりPEPT1遺伝子を欠失したヒト iPS 細胞を取得することに成功した。PEPT1-KO iPS細胞における未分化マーカー(NANOG、OCT4、SOX2)の遺伝子発現量は野生型ヒトiPS細胞と同程度であった。また、PEPT1-KO iPS細胞由来小腸上皮細胞において、PEPT1の遺伝子発現量がほぼ消失することを確認した。さらにvillin 1、SIの遺伝子発現量は野生型ヒトiPS細胞由来小腸上皮細胞と同程度であり、villin 1、SI陽性細胞率は 90%以上であった。今後は、PEPT1-KO iPS細胞由来小腸上皮細胞における PEPT1の機能解析を行い、ペプチド類似構造を有する医薬品の吸収評価系の構築に取り組みたい。
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