共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2023年3月

冷戦初期アメリカにおけるヨーロッパ統合研究の誕生と発展

日本学術振興会  科学研究費助成事業  若手研究

課題番号
18K12537
体系的課題番号
JP18K12537
配分額
(総額)
2,340,000円
(直接経費)
1,800,000円
(間接経費)
540,000円

本研究は米ソの対立が鮮明化した冷戦初期における非公式な
米欧関係の実相を明らかにすべく、そのケーススタディとして「ドイツヨーロッパに関するアメリカ委員会(ACUE)」の活動に焦点を当てたものである。
ACUEはCIAの下部組織であり、表向きは欧州統合を支援するアメリカの民間組織として1948年に設立された。当時アメリカ政府は反響政策の一環として西側陣営の結束及び共産主義勢力の拡大の阻止を図るべく、反共主義で結ばれた西側諸国の超国家的な(supranational)統合の促進を企図していた。 しかし、孤立主義を求めるアメリカ国内の反対、アメリカの関与に否定的な西欧諸国の声や「アメリカ帝国主義」の発現として批判するソ連のプロパガンダ故に、公的な外交ルートとは別に、非公式なルートを通じて欧州統合に関与するためのバックチャンネルとして機能していたのがACUEだった。
同組織は諜報機関関係者のみならずアメリカの財界や学界のリソースを利用することで欧州統合プロセスに影響を行使することを目的としており、とりわけハーバード大学における欧州統合研究が利用された。 具体的にはハーバード大学教授であり1953年から NSCのトップを務めたボウイ(R.Bowie)がACUEの支援した欧州統合研究活動の主体となり、ハーバード大学の研究者グループを統括して欧州統合酵素を立案したり、キッシンジャーとともに同大学内に国際問題研究所を設立したりしてアイゼンハワー政権の対外政策の立案プロセスに一定の影響を及ぼしていたことを明らかにした。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K12537
ID情報
  • 課題番号 : 18K12537
  • 体系的課題番号 : JP18K12537