MISC

2019年7月

Roseomonas mucosaによる腹膜透析関連腹膜炎を呈した1例

日本小児腎不全学会雑誌
  • 高木 陽子
  • ,
  • 三浦 健一郎
  • ,
  • 谷口 洋平
  • ,
  • 飯田 貴也
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  • 長澤 武
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  • 伴 英樹
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  • 白井 陽子
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  • 薮内 智朗
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  • 金子 直人
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  • 石塚 喜世伸
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  • 高岡 美也子
  • ,
  • 服部 元史

39
開始ページ
246
終了ページ
249
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本小児腎不全学会

Roseomonas属は免疫抑制患者の日和見感染症の原因菌として重要であるが、本邦での報告は極めて少ない。症例は7歳女児。巣状分節性糸球体硬化症のため、2歳時に腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)を導入した。6歳時に発熱、腹痛、排液混濁を認めPD関連腹膜炎と診断、バンコマイシンとセフタジジム(ceftazidime:CAZ)にて加療開始したが発症4日目に再燃を認めた。PD排液培養はグラム陰性桿菌でCAZ感受性であったが、臨床的に効果不十分と判断しメロペネム(meropenem:MEPM)を追加した。発症10日目に原因菌がRoseomonas mucosa(R.mucosa)であることが判明、MEPMを22日間継続し再燃を認めなかった。Roseomonas属は第3、4世代セファロスポリンに耐性を示すため、PD関連腹膜炎の経験的治療では効果が乏しいことがある。本症例も検査上は感受性であったが、臨床経過は耐性であり既報と一致していた。R.mucosaによるPD関連腹膜炎では薬剤感受性とともに臨床経過をよく見極め、抗菌薬を選択することが重要である。(著者抄録)