MISC

2019年7月

生体腎移植後に石灰化を伴う尿管壊死をきたした1例

日本小児腎不全学会雑誌
  • 久富 隆太郎
  • ,
  • 三浦 健一郎
  • ,
  • 飯田 貴也
  • ,
  • 谷口 洋平
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  • 長澤 武
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  • 伴 英樹
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  • 白井 陽子
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  • 金子 直人
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  • 薮内 智朗
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  • 高木 陽子
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  • 石塚 喜世伸
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  • 宮井 貴之
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  • 角田 洋一
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  • 奥見 雅由
  • ,
  • 田邉 一成
  • ,
  • 服部 元史

39
開始ページ
242
終了ページ
245
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本小児腎不全学会

腎移植後の尿路合併症は移植腎機能に影響する重要な合併症である。尿漏や尿管狭窄が代表的であり、尿管壊死を伴う症例はまれである。今回、われわれは生体腎移植後の経過中に尿漏を認め、腎機能障害、水腎症が増悪したため移植後45日目に再手術を行った症例を経験した。術中所見で下部尿管の一部に石灰化を伴う尿管壊死を認め、移植尿管と自己尿管の吻合術を施行した。尿管壊死の原因として移植尿管の栄養血管の途絶による局所的な虚血が疑われた。また移植後高カルシウム尿症を認めており、尿流のうっ滞が持続したことが石灰化の一因になった可能性が考えられた。本症例は腎機能や水腎症の推移を慎重に評価することで、腎機能障害や水腎症の増悪を見逃さず適切な時期に治療介入でき、後遺症を認めず退院することができた。腎移植後は尿路合併症に留意し、外科チームと綿密な連絡をとり、早期発見、治療に努める必要がある。(著者抄録)