共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

サービス産業における顧客志向性活性化に向けた組織変革の統合的分析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H01521
体系的課題番号
JP19H01521
配分額
(総額)
13,520,000円
(直接経費)
10,400,000円
(間接経費)
3,120,000円

今年度は、分析枠組に関する先行研究批判、サービス産業の代表的事例分析、そして人的資源管理施策の影響の予備分析を行った。まず、マーケティング管理論における海外の研究動向の分析を見ると、米国ボストン・カレッジのC.レモンの先行研究批判などによると、顧客経験向上を主要概念にしながら、顧客志向的に経営できる内部組織能力の高度化に高い研究関心が示されていた。特に、顧客志向的な組織文化、部門間協働、サプライ・チェーンの構築などに関心が高まっていた。山尾も人的資源管理論における先行研究に関して、従業員の創造性向上など国際的文献サーベイを実施し、関口は、組織行動論において、複雑適応系のNKモデルに関する文献調査を行い、サービス産業における顧客との価値共創の理解への適応可能性を検討した。第二に、三越伊勢丹HD,損保ジャパン、ローソン、エクスペディアなど12社の事例研究を行い、8社の事例分析を京都大学経営管理大学院ビジネスケースとして作成した。こうした検討でも顧客経験を高めるようなビジネスモデルの改革がされる傾向が見られた。また、中本は、知財管理に関わるプロフェッショナル・サービスに焦点を当てながらサービス産業を対象として、国境を越えない国際化、つまり内的国際化(内なる国際化)を取り上げて定量分析を進めた。第三に、ホスピタリティ産業や薬局産業を中心に、顧客志向的な行動を活性化する人的資源管理の取り組みと効果についての検討を行った。テーラーは顧客志向組織を人的資源の側面より外観するため、宿泊業界の人材マネジメントの現状をまとめるべく文献をまとめ、ホテル業の実態調査を行った。本間も、顧客志向性の観点から、人的資源管理施策の影響も見ながら看護師および薬剤師の組織及び職業に対する関わり方を測定するアンケート調査を行った。次年度にグループ内で検討する。原忠之教授や鈴木智子准教授にも関連した講演を頂いた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H01521
ID情報
  • 課題番号 : 19H01521
  • 体系的課題番号 : JP19H01521

この研究課題の成果一覧

論文

  7

MISC

  11

書籍等出版物

  1

講演・口頭発表等

  8

メディア報道

  2