2019年4月 - 2021年3月
年齢差が心の帰属に与える影響と神経基盤の解明及び世代間交流を促す介入方法の開発
日本学術振興会 特別研究奨励費(DC2) 特別研究員奨励費
人が他者の多様性を認める背後には、他者に心の存在があるとする判断(心の帰属)がある。人は他者の心を経験性(痛み・快楽を経験できること)、主体性(考えたり,意図を持って行動できること)の二つの側面によって感じている。他者に心を帰属できない場合、その他者に対する共感の欠如、非人間的な扱いや差別につながる。特に本国では、超高齢化・少子化を背景とした世代間の相互理解の欠如が問題となっている。そのため、年齢の違いが心の帰属に与える影響とそのメカニズムの解明は、多様性のある社会を築くために非常に重要である。本研究では、(1)対象の年齢の違いによって感じられる経験性と主体性が異なるか、(2)経験性、主体性を感じる際に関わる神経基盤を検証した。その結果、若年者と比べ高齢者に対して経験性を高く感じることが明らかとなった。また、その際に内側前頭前野の機能的結合が関与しているという新知見を得た。
当該年度において申請者は、予定していた研究課題に従事し、上記の結果を得た。前期には、MRIを用いた心理学的実験を行い、データの収集から解析までを行った。当該年度後期においては、これらの結果を論文として纏め、認知神経科学の国際誌に投稿するまでに至っており、現在査読審査中である。
さらに、特別研究員としての研究課題から派生した実験心理学的研究においても多くの進展が認められた。その結果として、当該年度には主著として国際誌の論文を3報、第二共著者として国際誌の論文を2報発表している。
当該年度において申請者は、予定していた研究課題に従事し、上記の結果を得た。前期には、MRIを用いた心理学的実験を行い、データの収集から解析までを行った。当該年度後期においては、これらの結果を論文として纏め、認知神経科学の国際誌に投稿するまでに至っており、現在査読審査中である。
さらに、特別研究員としての研究課題から派生した実験心理学的研究においても多くの進展が認められた。その結果として、当該年度には主著として国際誌の論文を3報、第二共著者として国際誌の論文を2報発表している。
- ID情報
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- 課題番号 : 19J12925
- 体系的課題番号 : JP19J12925
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Frontiers in Psychology 15 2024年4月 査読有り筆頭著者責任著者
-
Developmental science 23(6) e12969 2020年11月 査読有り筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
1-
日本心理学会第85回大会 2021年9月1日