2008年11月25日
スギ材からL-乳酸存在下で分離したパルプ状繊維の特性
木材学会誌
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- 巻
- 54
- 号
- 6
- 開始ページ
- 319
- 終了ページ
- 326
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2488/jwrs.54.319
- 出版者・発行元
- The Japan Wood Research Society
スギ材のL-乳酸蒸解によって産生したパルプ状繊維の特性評価を行った。スギ材をL-乳酸存在下,200℃,1時間密閉系において蒸解させた結果,パルプ状繊維とL-乳酸蒸解木材液化物に分離した。パルプ状繊維について,分子量測定,X線回折,電子顕微鏡観察,固体 13C NMR,赤外分光分析により分析した。パルプ状繊維は,結晶型がI型の天然セルロースで,結晶化度は23~25%,分子量は1.1×106-1.5×106,乳酸ユニット構造を含有するセルロースエステル誘導体であることを見出した。スギ材をL-乳酸存在下で蒸解することにより,酸加水分解及び熱分解によって脱リグニン化が起こり,木材から機能性セルロースが産生できることを明らかにした。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2488/jwrs.54.319
- ISSN : 0021-4795
- CiNii Articles ID : 10029787381
- CiNii Books ID : AN00240329