2020年3月
日本人信者の信仰と癒し、看護に関する認識 信者と聖職者を対象としたインタビュー調査
アディクション看護
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 17
- 号
- 1
- 開始ページ
- 16
- 終了ページ
- 42
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本アディクション看護学会
日本人信者や聖職者の信仰と癒し、看護に関する認識を明らかにするために、24名を対象にインタビュー調査を実施した。データを質的帰納的に分析した結果、【信者と聖職者になるきっかけと葛藤】【信仰を通じた繋がりと居場所と交流】【信仰と家族】【信仰を基軸とした日常生活】【宗教の役割と信仰の意味と祈り】【日本人にとっての宗教と信仰】【信仰とケア】【自分にとっての信仰の意義】【死と宗教・信仰】【信仰の継承】の10カテゴリと36サブカテゴリが見出せた。対象者は<実家が聖職者ないし信者>等のきっかけで入信し<信仰をもつにあたっての葛藤と抵抗>を経験、<信仰を通じた地域やコミュニティ、他者との繋がり><寺や教会が提供する居場所>としての存在意義、<他宗教との交流のメリット>を認識していた。<異なる宗教をもつ家族、宗教をもたない家族との関係>等を経験し、<日々の生活の中に信仰が取り込まれている>ことと<生きる上での拠り所>である信仰を認識、<奉仕活動>を重視していた。<宗教の役割と存在意義><信仰の意味と伝統と今後の課題>、また<日本人の宗教観と宗教からの乖離><信仰の癒しとケアの類似性>と<ケアに活かされる信仰>の意義等の認識、さらに<信仰により病気を乗り越える>経験や<宗教施設におけるケアや支援>の実態掌握、加えて<聖職者として求められるケア役割とジレンマ><信仰や宗教的体験をもって癒される、浄化していく>こと、<信仰によるメンタルヘルスの維持・向上><死の受容と信仰>の関係、<死に関する宗教観の相違><子どもに対する信仰継承への希望>等の認識があった。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 1349-7472
- 医中誌Web ID : 2020390422