2021年4月 - 2024年3月
歯の中に照射の痕跡として残された炭酸ラジカル測定による低線量計測法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では,歯の中に照射の痕跡として残された炭酸ラジカル測定によって低線量計測法を開発することを目的としている。本手法が確立すれば,ヒトの記憶に頼った被ばく線量評価や,動物の移動の履歴を考慮しない計算手法による被ばく線量評価ではなく,対象個体の正味の被ばく線量を実測できるようになる。
本年度は,①試料前処理法のうち,ESR測定妨害要因の除去に有用なアルカリ溶液でのエッチング回数についてと,②ESRスペクトル上に現れる,ESR妨害要因のシグナルの除去について検討した。
①については,特に野生動物においては,アルカリ処理を5時間行っただけでは妨害要因を除去できない場合が多く見られた。歯中に含まれる妨害要因の量にも個体差があるためと考えられる。妨害要因が取り除けなかった歯については,2回,3回と前処理を繰り返すことで,妨害要因を減少できることが分かった。
②については,①の試料前処理では除去しきれない,妨害要因の可能性が考えられ,試料をよく観察したところ,歯に付着していたと予想される黒色の粉末が発見できた。これをピンセットで手動で取り除くことで,ESRスペクトル上に現れる妨害要因のシグナルを除去することができた。
本年度は,①試料前処理法のうち,ESR測定妨害要因の除去に有用なアルカリ溶液でのエッチング回数についてと,②ESRスペクトル上に現れる,ESR妨害要因のシグナルの除去について検討した。
①については,特に野生動物においては,アルカリ処理を5時間行っただけでは妨害要因を除去できない場合が多く見られた。歯中に含まれる妨害要因の量にも個体差があるためと考えられる。妨害要因が取り除けなかった歯については,2回,3回と前処理を繰り返すことで,妨害要因を減少できることが分かった。
②については,①の試料前処理では除去しきれない,妨害要因の可能性が考えられ,試料をよく観察したところ,歯に付着していたと予想される黒色の粉末が発見できた。これをピンセットで手動で取り除くことで,ESRスペクトル上に現れる妨害要因のシグナルを除去することができた。
- ID情報
-
- 課題番号 : 21K04953
- 体系的課題番号 : JP21K04953
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
2-
第25回「環境放射能」研究会 2024年3月12日
-
第8回福島原発事故による周辺生物への影響に関する勉強会 2023年10月28日