2014年11月30日
療養環境に関連した聴覚刺激に対する成人と高齢者の生理的および主観的評価
老年看護学
- ,
- 巻
- 19
- 号
- 1
- 開始ページ
- 53
- 終了ページ
- 61
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.20696/jagn.19.1_53
- 出版者・発行元
- 日本老年看護学会
本研究は療養環境に関連した聴覚刺激による成人と高齢者の生理的および主観的な反応の特性を明らかにすることを目的とした.成人群30名(平均年齢23.2歳, SD=4.6),高齢者群30名(平均年齢74.6歳, SD=5.7)を対象とし, 6種類の聴覚刺激(音楽に合わせて体操をしている場面,談話室の複数個所で会話をしている場面,ホワイトノイズ等)の提示に対する,心拍変動と皮膚電位反応と快適度等の主観的評価のデータを得た.皮膚電位反応で無刺激時と比較して有意な変化がみられたのは,成人群では,談話室/会話とホワイトノイズ,高齢者群では,球技/レク,道路/救急車で有意に上昇していた.高齢者にとって快適と評価されやすい音,想起しやすい音等,音に対する反応の特徴がいくつか明らかになった.また,高齢者と成人との間に自律神経指標だけではなく,主観的評価でも差があったことから,環境調整の際はケア提供者側の主観的評価に偏重しない判断をすることが求められている.聴覚刺激ごとに年齢を共変量として共分散分析を行った結果,年齢の影響を考慮してもLF/HFは聴力低下の有無による有意差が認められ,談話室/会話等の聴覚刺激で聴力低下有群が高かった.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.20696/jagn.19.1_53
- ISSN : 1346-9665
- eISSN : 2432-0811
- 医中誌Web ID : 2015177964
- J-Global ID : 201502205610036805
- CiNii Articles ID : 110009902657
- identifiers.cinii_nr_id : 9000290551584
- CiNii Research ID : 1390282680212123008