2021年3月
歯周病のオーダーメイド予防にむけたリスク因子の網羅的解析
8020: はち・まる・にい・まる
- 巻
- 号
- 20
- 開始ページ
- 159
- 終了ページ
- 161
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公財)8020推進財団
歯周病の予防へ向け、歯周病の最も代表的なリスク因子である口腔内細菌叢と個人の遺伝子多型に着目し、歯周病との関連を明らかにすることを目的に、日本多施設共同コホート研究(J-MICC study)の第二次調査(2013〜2017年)に参加した3917名から、「歯周病のある者(歯周病群)」と「健常な歯肉を有する者(健常群)」を各10名選び、唾液を採取し口腔内細菌叢を分析した。その結果、歯周病のリスク因子として、細菌ではActinomyces cardiffensis、Olsenella uli、Porphyromonas gingivalis、Prevotella marshii、Prevotella sp.oral taxon 526、Mycoplasma faucium、Anaeroglobus geminatu、Desulfobulbus sp. oral taxon 041の関与が認められた。また、遺伝子多型については、J-MICC studyで実施されたゲノムワイド研究をもとに、歯周病との関連が報告されている59のSNP(一塩基多型)に着目して分析した結果、rs1537415のG対立遺伝子発現により歯周病原細菌に対する免疫が抑制され、歯周病が発生する可能性が示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 2188-9082
- 医中誌Web ID : 2021261436