基本情報

所属
北海道大学 大学院文学研究科
独立行政法人日本学術振興会 特別研究員(DC1)
学位
学士(文学)(2020年4月 北海道大学)
修士(文学)(2022年3月 北海道大学)

連絡先
masanobu.toyogmail.com
J-GLOBAL ID
202201008989963092
researchmap会員ID
R000032619

外部リンク

主な研究内容は以下の1~3に大別されます。より詳しい研究内容についての説明はホームページ(外部リンクよりアクセス可能)にあります。

1. 否定概念に着目した直観主義論理と古典論理の組み合わせ論理に対する構造的証明論

直観主義論理と古典論理の組み合わせ論理を研究しています。直観主義論理と古典論理の組み合わせ論理とは、両方の論理に対して保存拡大であるような論理のことです。主に、直観主義論理と古典論理の両方の否定結合子をもつ論理について、シークエント計算等の構造的証明論の観点から研究を行っています。数学の哲学・論理の哲学・言語哲学における古典論者と直観主義者の対立の整理および議論の精緻化がモチベーションです。

2. 論理定項と論理式に対する証明論的な意味の分析

直観主義論理と古典論理、およびその組み合わせ論理に対する証明論的な意味の分析を研究しています。一般的に論理定項や論理式の意味は真理値により説明されますが、証明論を用いて意味を分析する試みがあります。この試みを、証明論的な意味の分析と呼びます。証明論的な意味の分析は、ウィトゲンシュタインが提示した意味―使用説の論理学の言語への実装と捉えることができます。証明論的な意味の分析は、直観主義論理と相性が良いことで知られているため、1でも説明した古典論者と直観主義者の論争は、意味の説明についての論争とも捉えられてきました。一方で、近年では古典論理に対しても証明論的な意味の分析を与えようとする試みもあります。こうした背景に基づき、証明論的な意味の分析がどのようなものであるべきか、また、1で説明した組み合わせ論理に対して、どのような証明論的な分析が可能かを研究しています。さらに、組み合わせ論理に対する証明論的な意味の分析を通じて、直観主義者と古典論者の意味の分析に関する対立に対して、理解を深めたいと考えています。

3.下位直観主義論理に対する様々な論理定項の追加

下位直観主義論理に、否定を中心とした様々な論理定項を追加する研究をしています。直観主義論理のクリプキ意味論では、反射性、推移性、遺伝性という性質が前提されています。これらの性質のいくつかを落として得られるのが下位直観主義論理です。下位直観主義論理には二つのモチベーションがあります。一つ目は、ある特定の現象を捉える際、直観主義論理において前提されている性質のいくつかが落とされて然るべきだ、という議論です。二つ目は、何も前提されていない論理から直観主義論理まで、体系的に理解することです。一般様相論理ではKからS5まで体系的に理解することが知られています。下位直観主義論理を考えることで、一般様相論理のときと同様、直観主義論理と同じ言語をもつ論理に対して、体系的な理解が可能となります。また、1では組み合わせ論理の実現のため、直観主義論理に様々な論理定項を加えていますが、同様の論理定項を加えた際に、直観主義論理のときと同様の帰結が得られるわけではありません。このような背景に基づき、下位直観主義論理に、特殊な否定を中心とした、様々な論理定項を加え、その結果を調べる研究を行っています。


論文

  9

MISC

  1

講演・口頭発表等

  18

担当経験のある科目(授業)

  3

所属学協会

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  1