
田中 重人
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毎月勤労統計調査問題における政府と専門家:データに基づく批判の不在 (社会政策学会第144回大会, 2022-05-14)
2022/05/14
クラスター対策とは何だったのか: 日本のCOVID-19対応にみる非合理的コミュニケーション (関西社会学会第72回大会, 2021-06)
2021/06/05
「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題 (『東北大学文学研究科研究年報』70号)
2021/03/20
Politics of Double-Meaning Buzzwords: The High-Context Usage of the "Three Cs" Concept of Japan's COVID-19 Response (under review)
2021/03/20
Preprint 「「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題」
2020/10/08
高校で授業:人口転換と家族制度 (2021-11-02)
2022/03/02
高校で授業:人口転換と家族制度 (2016-03-22)
2016/03/22
「精読」タスク
2014/11/22
高校で授業:現代日本社会の言語状況と多文化共生 (11/2)
2011/11/02
東北大学文学部の新年度行事と授業開始 (2021年4月)
2021/04/06
東北大学卒業式 (3/25)
2021/03/25
東北大学文学部2021年度前期授業について
2021/03/25
学生が利用できる東北大学川内キャンパス内の教室
2020/06/04
学びの継続のための学生支援緊急給付金 (Web申請締切:6/3)
2020/06/03
国立大学法人東北大学学生評議員制度に関する要項
13:40
学生評議員制度
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学生、教職員のみなさんへ(行動指針レベル0への移行と学内でのマスク取扱い等)
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【3/22(水)まで】令和5年度東北大学学生評議員の募集について
03/11
オープンアクセス支援|東北大学附属図書館
02/01
東北大学文学部 就職講座「20歳のハローワーク」
2022/11/20
寄附講義「プロジェクトリスクマネジメントⅡ」を開講 MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社とMS&ADインターリスク総研株式会社の寄附を受けて寄附講義を開講
2022/11/19
「5倍以上」の予測 仙台市・今週の新型コロナ感染者数 東北大学下水調査
2022/10/04
広報紙「みんなで考える #ジェンダー不平等」を使って、大学でワークショップを開催!|せんだい男女共同参画財団|note
2022/09/21
【重要:10/7(金)まで】学部4年生・修士2年生のみなさんへ_卒業・修士論文(研究)題目届について
2022/09/06
Diary
「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題 (『東北大学文学研究科研究年報』70号)
「3密」ということばが使われはじめてからちょうど1年。このほど、このことばの来歴と変遷をたどった文章を『東北大学文学研究科研究年報』(70号) に掲載しました。
田中重人 (2021)
「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題
東北大学文学研究科研究年報 70:140-116.
http://hdl.handle.net/10097/00130599
http://tsigeto.info/21a
【要約】
日本の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 対応を特徴づける概念である「3密」「3つの密」について、その創出と変容の過程を調べた。政府・専門家による文書を探索した結果、つぎのことがわかった。(1) 換気が悪く、人が多く、近距離での接触があるという3条件すべてを満たす状況を回避すべきという提言が公表されたのが2020年2月29日。(2) これら3条件に「密閉」「密集」「密接」という名称があたえられ、まとめて「3つの密」ということばができたのが3月18日。(3) 3条件が同時に重なった場を「3つの密」と呼ぶ定義があたえられたのが4月1日。(4) 条件が1つでもあれば「3つの密」と呼ぶ定義に変更されたのが4月7日。(5) この定義変更について説明・広報はなく、変更後の定義にしたがうことが徹底されているわけでもない。(6) 3密回避の方針は従来と変わっていないとのメッセージが政府と専門家の文書にふくまれるため、定義変更があったことが一般的に認知されず、「3密」が何を指すかについての解釈に齟齬が生まれる結果になっている。
【目次】
1. 「3密」概念をめぐるコミュニケーション問題
2. 課題と方法
3. 資料からわかる時系列
- 3.1. 前史
- 3.2. 厚生労働省Q&A
- 3.3. 専門家会議3月2日「見解」
- 3.4. 「3つの条件が重なった場」
- - 3.4.1. 専門家会議3月9日「見解」
- - 3.4.2. 専門家会議3月19日「状況分析・提言」
- 3.5. 「3 (つの) 密」
- - 3.5.1. 首相官邸「3つの「密」を避けて外出しましょう」
- - 3.5.2. 「3つの密」から「3密」へ
- - 3.5.3. 専門家会議4月1日「状況分析・提言」
- 3.6. 緊急事態宣言と定義変更
- - 3.6.1. 対策本部3月28日「基本的対処方針」とその審議過程
- - 3.6.2. 諮問委員会4月7日会議
- - 3.6.3. 「基本的対処方針」4月7日改正
- 3.7. 「3密」と「ゼロ密」
- 3.8. 専門家の態度の変化
4. 議論
- 4.1. 「3密」の定義とその変遷
- 4.2. 政府は何を要請していたか
- 4.3. 科学的根拠
5. 結語
Preprint 「「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題」
「3つの密」「3密」という概念が生まれて変質してきた過程について、 https://remcat.hatenadiary.jp/entry/20200921/3m で紹介した資料等を基にした論文を書きました。OSF Preprints でとりあえず公開しています:
Tanaka Sigeto. 2020. 「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題. OSF Preprints. October 3. http://doi.org/10.31219/osf.io/25ba6
(The Emergence and Modification of the Concept of "(Overlapping) Three Cs": A Problem in Public Communication in Japan's Coronavirus Disease (COVID-19) Response)
目次
1. 「3密」概念をめぐるコミュニケーション問題
2. 課題と方法
3. 資料からわかる時系列
4. 議論
5. 結語
要約
日本の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 対応を特徴づける概念である「3密」「3つの密」について、その創出と変容の過程を調べた。政府・専門家による文書を探索した結果、つぎのことがわかった。(1) 換気が悪く、人が多く、近距離での接触があるという3条件すべてを満たす状況を回避すべきという提言が公表されたのが2020年2月29日。(2) これら3条件に「密閉」「密集」「密接」という名称があたえられ、まとめて「3つの密」ということばができたのが3月18日。(3) 3条件が同時に重なった場を「3つの密」と呼ぶ定義があたえられたのが4月1日。(4) 条件が1つでもあれば「3つの密」と呼ぶ定義に変更されたのが4月7日。(5) この定義変更について説明・広報はなく、変更後の定義にしたがうことが徹底されているわけでもない。(6) 3密回避の方針は従来と変わっていないとのメッセージが政府と専門家の文書にふくまれるため、定義変更があったことが一般的に認知されず、「3密」が何を指すかについての解釈に齟齬が生まれる結果になっている。
The concept of "three Cs" (situations characterized by three conditions of closed space with poor ventilation, crowding, and close contact with a short distance) has played an important role in Japan's COVID-19 response. The government and experts have employed this concept to guide people in avoiding such situations in order to prevent outbreaks. To investigate the emergence and modification of this concept, the author traced government documents. The findings were as follows. (1) On February 29, 2020, the government, for the first time, appealed to the public to avoid places with the three overlapping conditions. (2) On March 18, a new Japanese phrase was coined that was later translated as "the (overlapping) three Cs." (3) On April 1, experts defined the term as a place that satisfied all the three conditions. (4) On April 7, the government modified the definition to include places with at least one of the three conditions. (5) However, the government and experts have not explained the difference between the two definitions to the public. (6) Rather, they insist that their policy on the need for avoiding these three conditions has been consistent and unchanged. Their conduct has led to miscommunication and misunderstanding among the public.
追記 [2021-03-19]
つぎのかたちで公刊しました:
田中重人 (2021)
「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題
東北大学文学研究科研究年報 70:140-116.
http://hdl.handle.net/10097/00130599
http://tsigeto.info/21a
感染症対策「日本モデル」を検証する: その隠された恣意性 (『世界』934号)
岩波書店発行の月刊誌『世界』2020年7月号 (=934号) の特集1「転換点としてのコロナ危機」に、つぎの小文を寄稿しました。
感染症対策「日本モデル」を検証する: その隠された恣意性
http://tsigeto.info/20b
本稿で「日本モデル」と呼んでいるのは、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の2020年4月1日「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(第2回) に出現した用語で、「市民の行動変容とクラスターの早期発見・早期対応に力点を置いた日本の取組」をあらわすものです。
本稿では、その前提となった、少数の感染者がいわゆる「3密」の状況で大量の2次感染を起こすという想定を検証します。根拠となった2020年2月26日までの感染状況の分析結果と、専門家が改変して説明に使用してきたグラフを検討し、恣意的な仮定に基づいた解釈がおこなわれていたこと、別の仮定を置けば日本モデルは支持できなくなることをあきらかにします。(https://remcat.hatenadiary.jp/entry/20200408/making などとほぼおなじ内容です。)
さらに、新型コロナウイルス感染症に関して、本件以外にも疑わしいデータが政策判断に使われてきたことを指摘し、第三者による批判・検証が可能な情報を公開するように主張します。
7月21日(日)連続勉強会:「国難」のなかのわたしたちのからだ 第4回「人口政策に組み込まれた「不妊」」(東京麻布台セミナーハウス)
「少子化対策」という文脈で実施される不妊〝治療〟支援。「妊活」だけでなく、近年では「卵子の老化」キャンペーンに煽られた「卵活」も生じています。不妊への不安につけこむ医療とその関連産業やメディア、早期の妊娠・出産を促す政治勢力の動きは、私たちの意識、行動、選択に何をもたらしているでしょうか? 仕掛けられた世界一の不妊〝治療〟大国ニッポン、その現状を探ります。
- 日時: 2019年7月21日(日) 14:00 - 16:30
- 会場: 東京麻布台セミナーハウス (大阪経済法科大学) 2階 大研修室
- 参加費: 500円(学生・非正規雇用の方などは300円)
- 当日参加も可ですが、準備の都合上、なるべく下記へお申込みをお願いします
プログラム
- 報告1.鈴木りょうこ:科学・ビジネス・政治がつくり出す「生殖」市場
- 報告2.柘植あづみ:「卵子の老化」と卵子提供によって子どもをもつこと
- フロア討議
主催: 高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会
共催: リプロダクティブ・ライツと健康法研究会
勉強会案内URL:https://remcat.hatenadiary.jp/entry/20190517/seminar4
5月11日(土)連続勉強会:「国難」のなかのわたしたちのからだ 第3回「優生保護法の負の遺産」(東京麻布台セミナーハウス
「不良な子孫の出生を防止する」ことを目的とした優生保護法。合意のない強制的な不妊手術や中絶が、やっと可視化されてきました。
一方、優生保護法には母性の生命健康の保護というもう一つの目的がありました。堕胎罪がありながら中絶が条件付きで合法化され、その適用条件が拡大された背景にどんな社会状況や議論があったのかを探ります。
少子化時代の人口政策と優生思想について、過去と現在をつなぐ勉強会、ぜひご参加ください。
- 日時:2019年5月11日(土)11:00-13:30
- 会場:東京麻布台セミナーハウス (大阪経済法科大学) 2階大研修室
- 参加費:500円(学生・非正規雇用の方などは300円)
- 申込み:準備の都合上、なるべくお申込みをお願いします。当日参加も可。
プログラム
- 報告1.柘植あづみ:引揚者の「不法妊娠」中絶問題と優生保護法の成立前夜
- 報告2.大橋由香子:優生的な不妊化措置と、堕胎罪―中絶許可が意味するもの
- フロア討議
主催: 高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会
共催: リプロダクティブ・ライツと健康法研究会
勉強会案内URL:https://remcat.hatenadiary.jp/entry/20190413/seminar3
Preprint: Monthly Labour Survey Misconduct since at Least the 1990s (Tanaka S. 2019-03-05)
オンラインメディア『wezzy』記事 (2019-02-07)「「毎月勤労統計調査」は90年代以前から改ざんされていた? データ改ざんに甘い社会」をベースにした英語論文を公表しました。2001-2003にかけての誤差率の変動を分析したブログ記事 (2019-01-25)「捨てられていたサンプル: 毎月勤労統計調査2001-2003データの検証」の内容も付録としてつけてあります。
TANAKA Sigeto (2019-03-05) Monthly Labour Survey Misconduct since at Least the 1990s: Falsified Statistics in Japan. http://tsigeto.info/19m
This paper is based on a Japanese article published on an online media site wezzy. Its Appendix is based on a Japanese blog article by the author.
Abstract:The Monthly Labour Survey, which is one of the major economic statistics published by the Government of Japan, has been under criticism since January 2019 due to its negligent survey conduct and misinformation regarding its results. This paper approaches this scandal from a viewpoint of how the indicators of the quality of the survey were falsified and misreported. Based on published information regarding sample size and sampling errors, the author outlines three problems. (1) Since at least the 1990s, the survey’s sample size has been reported as larger than it actually was. (2) Since 2002, a significant portion of the sample has been secretly discarded. (3) Since 2004, the sampling error has been underreported by ignoring errors occurring in the strata of large establishments. These problems have escaped public attention as the government and academics are not critical of the falsification of basic information that determines the quality of the survey.
DOI:10.31235/osf.io/2bf3z(on SocArXiv)
「毎月勤労統計調査」は90年代以前から改ざんされていた?: データ改ざんに甘い社会 (wezzy 2019-02-07)
記事中の2番目の話題について、データと計算方法:
連続勉強会:「国難」のなかのわたしたちのからだ (第1回 4/1 東京)
「高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会」主催で、「少子化対策」にかかわる情報を検討、吟味していく勉強会を始めます。
<連続勉強会:「国難」のなかのわたしたちのからだ>
第1回:書き換えられる女のからだ――またも改ざん? 「女性の年齢と卵子の数の変化」グラフとその言説の検証
「妊娠しやすさは22歳がピーク」グラフのウソが暴かれた……と思いきや、政府・自治体・専門家により「女性の年齢と卵子の数の変化」というおかしなグラフが拡散されています。その隣には「卵子数の減少が妊娠しにくくなる原因」といった怪しい説や、「妊娠適齢期をふまえた」ライフプラン設計の奨めも…。
「22歳ピーク」グラフもそうですが、これは出典どおりのグラフに差し替えればOK、という単純な話ではありません。少子化対策が「結婚支援」を掲げて人口増加政策であることを自ら明らかにしたいま、国家権力はまことしやかに「医学・科学」を騙って、優しい顔つきでわたしたちのからだ、性、生き方に介入してきています。一緒に考えませんか。
会場: 渋谷男女平等・ダイバーシティセンター・アイリス第1・第2会議室 (渋谷駅西口徒歩5分 渋谷区文化総合センター大和田8F http://www.shibu-cul.jp/)
参加費: 500円(学生・非正規雇用の方などは300円)
申込み準備の都合上、なるべく下記へお申込みをお願いします。(先着40名)
プログラム
司会: 柘植あづみ(明治学院大学教員)
報告2「少子化をめぐる政策のその後の動きについて」皆川満寿美(中央学院大学教員)
報告3「ライフプラン冊子には何が書いてあるのか」田中重人(東北大学教員)
報告4「卵子数グラフの怪!――女性の人生は「卵」の数にあらず!」高橋さきの(翻訳者、お茶の水女子大学非常勤講師)
主催者・連絡先等
高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会
申込み・問合せ先: stopkyouzai* gmail.com (* を @ に変更してお送りください)
協力:女政のえん
ポスターPDF: http://tsigeto.info/misconduct/poster20180401.pdf
関連情報: http://tsigeto.info/misconduct/j.html
「10歳の壁」の虚妄:箕面市「子ども成長見守りシステム」データから読みとるべきこと
昨年12月25日、 読売新聞社サイト YOMIURI ONLINE 「深読みチャンネル」に「「10歳の壁」から貧困家庭の子どもを救え」と題する記事が載りました: http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20171222-OYT8T50029.html
「Yahoo! ニュース」でも、年明けの1月7日に、おなじ記事が配信されました: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00010000-yomonline-life
毎日新聞も、2017年12月30日大阪朝刊に「学力格差:「貧困」小4から 「学習・生活習慣、身につかず」 日本財団が箕面で調査」という記事を載せています: https://mainichi.jp/articles/20171230/ddn/041/040/019000c
これらの記事のもとになっている、箕面市の「子ども成長見守りシステム」データを使った日本財団の研究について、資料を集めて検討した結果、トンデモであるとの結論に達したので、解説します。
http://d.hatena.ne.jp/remcat/20180111/minoo
要点はつぎのとおり:
- データをみるかぎり、貧困世帯の子供の「学力」は全国平均にくらべてやや低い程度であり、大きな格差はない
- 貧困世帯の子供の「学力」が成長にしたがって低下するという解釈をデータから導くことはできない。むしろ、全国の児童生徒の平均的な傾向と同様に、貧困世帯の子供も順調に学力を伸ばしていることが、データからは示唆される
- 「小学校4年(10歳ごろ)時に、家庭の貧富の差による「学力格差」が急拡大する」というのは根拠のないデマ
- 経済状態による格差よりも地域間の格差のほうが大きそうである。このことを考慮せずに、特定の地域のデータの分析結果を一般化するのは非常に危険
- 「学力」を測定しているとされる調査やそれを使って算出したスコアの測定・算出方法が不明であり、またその妥当性・信頼性・代表性が吟味されていない
『学術の動向』22巻8号 (2017年8月) 記事「非科学的知識の広がりと専門家の責任: 高校副教材「妊娠のしやすさ」グラフをめぐり可視化されたこと」
日本学術協力財団の雑誌『学術の動向』22巻8号(=通巻257号) (2017年8月) に書いた記事「非科学的知識の広がりと専門家の責任: 高校副教材「妊娠のしやすさ」グラフをめぐり可視化されたこと」が J-STAGE (科学技術情報発信・流通総合システム) で公開されました。
http://doi.org/10.5363/tits.22.8_18
「「卵子の老化」が問題になる社会を考える―少子化社会対策と医療・ジェンダー」という特集の一部です。
この記事と特集、その元になった2016年6月18日の日本学術会議シンポジウム、そしてそもそも医学批判に私が首を突っ込むきっかけになった文部科学省作成の保健科目用副教材『健康な生活を送るために』(2015年度版)における「妊娠のしやすさ」改竄グラフ問題についてはすでに何度か書いているので、そちらもお読みください。
- http://tsigeto.info/17c
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20171007
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160406
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20170426
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20170315
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160820
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160711
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160528
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160331
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20160309
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20150915
- http://d.hatena.ne.jp/remcat/20150823
- http://tsigeto.info/misconduct/j.html
J-STAGEからこの記事の全文PDFファイルがダウンロードできます。それほど長い文章でもないので、お読みいただければ内容はわかると思います。今回は、たぶんあまり一般には理解されていないであろうポイントについて、重点的に解説します。
目次は以下のとおり:
- 「妊娠のしやすさ」グラフの大元の研究自体が、都合のよいデータだけを抜き出したものである
- ダメ論文は被引用状況からわかる
- 非公表の調査結果が政策・世論操作に使われてきた
つづきはこちらから →http://d.hatena.ne.jp/remcat/20171217
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