共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2022年3月

プルーストの「庭園美学」

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K02588
体系的課題番号
JP17K02588
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

2019年度は、2件の国際シンポジウムで、本課題と結びつけた発表を行った。9月に大阪大学で開催されたシンポジウム「プルーストと受容の美学」では、庭園をはじめ、親密な空間を画題にしてきたナビ派の画家たちとプルーストの小説美学との関係について調査した結果を発表した。また、11月に名古屋大学で開催された国際シンポジウム「ラスキンとフランス」では、ラスキンとプルーストの庭園美学についての分析結果を発表した。上記2件のシンポジウムの成果は、それぞれ九州大学フランス語フランス文学研究会『ステラ』および日本フランス語フランス文化会欧文誌『LITTERA』に掲載された。
また、『失われた時を求めて』(吉川一義訳、全14巻、岩波文庫)の総索引編集に携わり(11月刊行)、この作業を通して本研究の考察対象に対する理解を深めることができた。
さらに、プルーストの「庭園美学」を、庭園をめぐる文化史の中に位置づける作業を平行して行い、2019年度までに取り組んだ以下5項目について、庭園芸術の歴史や19世紀から20世紀にかけての景観論との関わりから考察しなおす作業を始め、現在まで続行している。①19世紀から20世紀におけるヴェルサイユ庭園の表象。②フランスにおける英国風景式庭園の受容とその文学における表象。③ルソーの「エリゼ」の庭とジラルダン公爵のエルムノンヴィル庭園の後世における影響。④ラスキンの庭園観とプルースト。⑤庭園を画題にしたナビ派の画家たちとプルーストの関係。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K02588
ID情報
  • 課題番号 : 17K02588
  • 体系的課題番号 : JP17K02588

この研究課題の成果一覧

論文

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