基本情報

所属
東京大学 人文社会系研究科 哲学専門分野
学位
学士(2018年3月 早稲田大学)
修士(2020年3月 東京大学)

連絡先
tsutsuikazuhogmail.com
J-GLOBAL ID
202001020185814294
researchmap会員ID
R000001046

デカルトを中心に近世哲学を研究しています。

 

現在は論文や口頭発表を通じて博士論文を準備しています。
中心テーマはデカルトの形而上学知識=学知(scientia)論

デカルトは(誠実な)神の実在を証明し、それによって学知を基礎づけたことで知られています。
この学知とはいかなる類の知であり、これを形而上学に基礎付けるとはどのような営みか…等々に関心があります。

 

具体的には、下記の三つの視点からデカルトにおける知識の問題にアプローチしています。

  1. 認識の限界:『規則論』における「人間的認識の限界」 をめぐる諸問題を、知識の確実性という主要テーマと紐付けつつ考察する。「認識の限界」に焦点を定めることで、『規則論』から『序説』(における人間の不完全性)を経て、『省察』的な「人間知性の有限性」の思索へと向かう道筋を考察する。
  2. :『省察』における神の実在証明(特に「第五省察」のア・プリオリ証明)を読み解くことで、それを通じて基礎づけられるデカルト的な学知の根本的な構造(あるいは、神の無限性に対置される人間知性の有限性の内実)を明らかにする。
  3. 懐疑:『省察』において懐疑がどのように解消されたのかをつまびらかにすることで、学知がどのような条件のもとで成り立つかを明確にする。同時に、近世懐疑主義の文脈におけるデカルトの独自性を前景化します。

 

その他、関心のあるトピックは以下のとおりです。

  • マルブランシュとデカルトの距離:初期のマルブランシュがすでに反デカルト的な思想を潜在している点に注目しています。神の実在証明や明証性の一般規則など、『省察』の基本的な論点にマルブランシュがどのような改変を加えているのかに関心があります。
  • 現代フランス哲学のなかでのデカルト研究:J. -L. マリオンやJ. -M. べサードのような著名なデカルト研究者の著作を幅広く読み、彼らが現代の哲学者としてどのような思想を持ち、デカルト的思考をどのように活用しているのかを(いつか)明らかにしたいと思っています。

 

翻訳・紹介・書評など、論文以外の仕方で近世哲学の普及につながる活動にも取り組んでいます。

また、雑誌『フィルカル』制作・渉外を通じて、企画・運営やアウトリーチにも積極的に関わっています。


委員歴

  1

論文

  6

講演・口頭発表等

  8

所属学協会

  3