MISC

2005年8月25日

低単位の性腺刺激ホルモンによるミニブタの発情誘起

Journal of Reproduction and Development
  • 若井拓哉
  • ,
  • 田中穂積
  • ,
  • 山中賢一
  • ,
  • 杉村智志
  • ,
  • 筒井真理子
  • ,
  • 鳥取潤一
  • ,
  • 佐々田比呂志
  • ,
  • 佐藤英明
  • ,
  • 小林英司

51
Supplement
開始ページ
J135
終了ページ
j135
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14882/jrds.98.0.163.0
出版者・発行元
(一社)日本繁殖生物学会

【目的】トランスジェニックブタや体細胞クローンブタを作出するためには、ドナーブタの過剰排卵処置やレシピエントブタの発情周期の同期化などの発情周期を確実に制御することが重要である。しかしながら、ミニブタでは発情誘起に関する報告は少ない。そこで本研究ではミニブタにおける発情誘起方法を確立するために、低単位のPMSGとhCGの併用投与による発情誘起を試みた。【方法】(実験1)供試ブタは未経産のクラウン系ミニブタ(8ヵ月齢)、メキシカンへアレス4頭(5~10ヵ月齢)、中国系小型ブタ2頭(9ヵ月齢)および三元交雑ミニブタ4頭(4.5~9.5ヵ月齢)を用いた。それぞれPMSG 300 IU+hCG 150 IUを筋肉内注射し発情の発現を調べた。PMSGとhCG投与後 72時間にhCG 150 IUを筋肉内注射し、その後40から48時間に卵巣の状態を観察した。(実験2)三元交雑ミニブタ8頭(6~9.5ヵ月)を用い、処理区AではPMSG 300 IU+hCG 150 IU、処理区BではPMSG 200 IU+hCG 100 IUを投与し72時間後にそれぞれhCG 150 ,750 IUを投与した。hCG投与後43~45時間に卵管を還流し排卵数を調べた。またクラウン系ミニブタ6頭(10.5~14.5ヵ月)を用い、処理区AおよびBで誘起された発情期に雄豚と交配後、発情周期の回帰と超音波診断を指標として妊娠の成立を判定した。【結果】(実験1)正常な発情周期を持った個体でホルモン投与後3~4日にクラウン系の75%、その他の系統では100%が発情を示した。一方、性成熟前の個体では発情の発現が認められなかった。また、排卵点の数は系統間で差が見られなかった。(実験2)処理区Aでは回収した卵のうち77%が成熟卵子であったが、処理区Bでは回収した卵の全てが成熟卵子であった。また、誘起された発情期に交配したところ、処理区Aでは4頭中2頭が妊娠し、処理区Bでは1頭中1頭が妊娠した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14882/jrds.98.0.163.0
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902296348111424
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007024122
ID情報
  • DOI : 10.14882/jrds.98.0.163.0
  • ISSN : 0916-8818
  • 医中誌Web ID : 2005294569
  • J-Global ID : 200902296348111424
  • CiNii Articles ID : 130007024122
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000392065194

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