論文

2018年8月12日

Scratch で作成 した教材としてのトレインシミューター-速さの問題での算数数学授業実践例-

情報教育シンポジウム論文集
  • 上出 吉則
  • ,
  • 辰己 丈夫

2018
6
開始ページ
37
終了ページ
44
記述言語
日本語
掲載種別

本研究は,算数数学教育上の課題に対して,ICT を用いることが有効な手段であることを示すのがねらいである.昨年の CE139 では「関数の座標」の単元で,続いて SSS2017 では,「図形の回転移動」の単元で Scratch プログラミング教材を使って実践授業をおこない,その効果の検証を進めた.今回取り組む「速さの問題」は,小学校の算数や中学校の数学で苦手意識を持つ生徒が多く,授業での関心や意欲の低さが問題となっている.その理由として,文献研究から「速さの問題」の構造的な難しさ,指導内容の定着率が低いこと,問題の場面設定の問題点,速さの意味を指導していないことなどが明らかとなった.また,FLASH 教材やパワーポイント教材を用いて動画による授業をおこなう先行研究例も明らかとなった.そこで,本研究では,独自の Scratch で作成した教材としての「トレインシミュレーター」を用いて,授業での関心や意欲などの情意面の生徒の学力向上を目標とした.実践授業の結果,文部科学省による「速さの問題にICTを活用することの効果」の実証例となる結果が得られ,独自の Scratch で作成した教材としての「トレインシミュレーター」を用いて,「速さの問題」に情意面での効果があることがわかった.
The purpose of this research is to show that using ICT is an effective means to matters on mathematics education. "Speed problem" is a unit with many students who are not good at arithmetic at elementary school and mathematics at junior high school. From the literature research it became clear the structural difficulty of "speed problem" and the difficulty of setting the problem scene. Using the "train simulator" as a teaching material created by scratch, it was concluded that there was an emotional effect on "speed problem".

リンク情報
CiNii Research
https://cir.nii.ac.jp/crid/1050855522048291456?lang=ja
URL
http://id.nii.ac.jp/1001/00190685/
ID情報
  • CiNii Articles ID : 170000178075
  • CiNii Research ID : 1050855522048291456

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