2017年4月 - 2021年3月
あらゆる遺伝性疾患を再現可能にするゲノム編集プラットフォームの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
ゲノム編集による疾患モデル作製技術を確立する目的で、本件は以下の2つの研究について中心に進め、成果を得ることができた。
1)DSB修復因子の集積による遺伝子ノックイン技術の効率化:疾患メカニズムの解明には、細胞分化状態をモニターするための蛍光レポーター遺伝子をノックインする簡便な技術が必要となる。これまでに、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)を利用したPITCh法を開発してきたが、この方法によってもノックインの効率は、細胞腫や遺伝子座に依存する傾向がみられていた。そこで、MMEJでの修復効率を高める技術として、CRISPR-Cas9システムのガイドRNAにMMEJの増幅因子を集積させるLoADシステムを確立し、複数の遺伝子座でのノックイン効率の上昇を証明した。さらに、LoAD法によってDNAの削り込みに関わるCtIPを集積させることによって、同時に3つの遺伝子座へ異なる蛍光レポーター遺伝子をノックインすることに成功し、学術論文として発表した。
2)ゲノム編集技術の発展技術による転写調節技術の確立:ゲノム編集ツールの切断ドメインの代わりに、deadCas9(dCas9)に転写因子の活性化ドメインを連結した転写調節システムおよびdCas9を利用した転写抑制システムを確立し、標的遺伝子の転写調節を実証した。さらに、転写活性化については、活性化因子を集積するTREEシステムを確立し、さらに高い転写活性を誘導することを証明した。
1)DSB修復因子の集積による遺伝子ノックイン技術の効率化:疾患メカニズムの解明には、細胞分化状態をモニターするための蛍光レポーター遺伝子をノックインする簡便な技術が必要となる。これまでに、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)を利用したPITCh法を開発してきたが、この方法によってもノックインの効率は、細胞腫や遺伝子座に依存する傾向がみられていた。そこで、MMEJでの修復効率を高める技術として、CRISPR-Cas9システムのガイドRNAにMMEJの増幅因子を集積させるLoADシステムを確立し、複数の遺伝子座でのノックイン効率の上昇を証明した。さらに、LoAD法によってDNAの削り込みに関わるCtIPを集積させることによって、同時に3つの遺伝子座へ異なる蛍光レポーター遺伝子をノックインすることに成功し、学術論文として発表した。
2)ゲノム編集技術の発展技術による転写調節技術の確立:ゲノム編集ツールの切断ドメインの代わりに、deadCas9(dCas9)に転写因子の活性化ドメインを連結した転写調節システムおよびdCas9を利用した転写抑制システムを確立し、標的遺伝子の転写調節を実証した。さらに、転写活性化については、活性化因子を集積するTREEシステムを確立し、さらに高い転写活性を誘導することを証明した。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H01409
- 体系的課題番号 : JP17H01409