2018年11月30日
現代社会を理解するための『大論理学』注釈(5)第一部・『第一書 存在』(その3)「対自存在」(初版)への注釈
ヘーゲル論理学研究
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回数 : 27
- 巻
- 号
- 24
- 開始ページ
- 89
- 終了ページ
- 143
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- ヘーゲル論理学研究会 ; 1995-
本稿では「存在論」の初版のうち、「第一書」・「第三章 対自存在」の章を扱い、「無限性」の概念を体現する存在としての対自存在の論理構造を明らかにすることを目指した。論点は以下の通り。1.「反発」によって「多くの一」を導出する論理が成り立っていないこと、その失敗の原因が、多くの一を導き出すには「無限進行」の論理をここに適用しなければならないこと、無限進行を説明原理として導入することにより、反発と牽引の同一性を無限進行の克服としての真無限成立の論理として読むことができるようになり、論理的に首尾一貫した叙述に成ることである。2.質から量への移行への移行とは、存在は質としての在り方を極めると量に成ること、存在学的意味ですべてを質的に均等な一個の存在として数えることができるようになったことを意味している。
- ID情報
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- ISSN : 1341-7096