共同研究・競争的資金等の研究課題

2005年 - 2007年

オープンソースソフトウエアの社会・経済分析

文部科学省  科学研究費補助金 若手研究(B)  

担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,200,000円
(直接経費)
2,200,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

昨年度のライセンスに関する定量的なデータ収集や定性的なその他のデータ収集の成果をふまえ、オープンソースソフトウエアの開発パターンをモデル化した。その結果、オープンソースソフトウエア型の開発モデルはビジネスモデルとして持続可能であることを解析的に示すことができた。 その成果を、2006年10月にIEEE France共催の学会であり採択率が30%程度と発表が困難であるInternational Conference on Software Engineering Advances 2006にて、「A Model of Open Source Software Style R&D on Business」と題して報告した。事前に様々な示唆をいただいた3名のレフリーやその他会場からの質疑応答により、この研究成果は設定したある条件下において有効であることが分かった。つまり、オープンソースソフトウエアの開発モデルは、特許プールや共同開発などと同様、大きな取引費用の軽減をもたらし、その結果、知的生産性の効率を向上させる一つの方法であることが解明された。 また、この研究の成果の一部を活かして、有償・無償のソフトウエア全体の分析に取り組み、その成果の一部を国立情報学研究所で開催された第1回情報通信の信頼性メカニズムワークショップにて「ソフトウエアの価格と信頼性について」と題して発表を行い、ソフトウエア開発の一般モデル構築へ研究を発展させていくきっかけを作った。