論文

査読有り
2020年11月

深層防護レベル1-3の安全対策を考慮したナトリウム冷却高速炉の内部事象レベル1PRA

Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2020 (ASRAM 2020) (Internet)
  • 西野 裕之
  • ,
  • 栗坂 健一
  • ,
  • 鳴戸 健一*
  • ,
  • 権代 陽嗣
  • ,
  • 山本 雅也
  • ,
  • 山野 秀将

開始ページ
12
終了ページ
記述言語
英語
掲載種別

本研究の目的は、深層防護レベル1-3までの安全対策だけを想定した上で炉心損傷を導く事故シーケンスの発生頻度を評価することである。この目的のために、高速炉の安全対策を深層防護レベル1-3、及びレベル4に分けた。この深層防護レベル1-3は、(1)主炉停止系、(2)主冷却系と補助系の2重バウンダリによる原子炉容器内の液位保持、(3)強制循環による崩壊熱除去に関するものである。本研究は事故シーケンスを典型的なSFR特有のグループと全交流動力電源喪失(SBO)に分けた。SFR特有のグループとは、炉心流量喪失時原子炉停止機能喪失,過出力時原子炉停止機能喪失,除熱源喪失時原子炉停止機能喪失,原子炉液位喪失,崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)である。これらの事故シーケンスグループの発生頻度を定量化した。結果、PLOHSの発生頻度は1.0E-4のオーダーであった。SBOを除いた状態におけるPLOHSは、全事故シーケンスグループの発生頻度の80\%以上の割合を占め、最も支配的な寄与を示していた。支配的な事故シーケンスは、外部電源喪失の起因事象発生後に主冷却系のポンプが共通原因故障で機能喪失し、補助冷却系の起動にも失敗する事故シーケンスであった。SBO時に発生するPLOHSは2番目に支配的な事故シーケンスグループであり、全事故シーケンスグループの発生頻度の15\%以上の割合を占めていた。その他の事故シーケンスグループの発生頻度の寄与率はそれぞれ約1\%であった。

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