論文

査読有り
2012年10月

過出力事象下の混合酸化物燃料ピンの被覆管外径歪みと破損機構の検討

Journal of Nuclear Materials
  • 上羽 智之
  • ,
  • 前田 誠一郎
  • ,
  • 水野 朋保
  • ,
  • Teague M. C.*

429
1-3
開始ページ
149
終了ページ
158
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1016/j.jnucmat.2012.05.042

米国EBR-II炉において70-90\%の過出力試験を実施した混合酸化物燃料ピンについて、燃料/被覆管機械的相互作用(FCMI)による被覆管外径歪みを評価した。評価では、過出力時の被覆管歪み増分(過渡歪み)を、被覆管材料強度式に基づき累積損傷和(CDF)と関連させた。破損が生じた低強度被覆管の高スミア密度中実燃料ピンでは、CDFが破損目安の1.0に近づいたときに、被覆管の熱クリープ歪みが3次クリープにより急速に増加し、過渡歪みの約半分を占めると評価された。一方、低スミア密度中空燃料ピンでは、FCMIが顕著に緩和されたために過渡歪みがほとんど生じなかったと解釈できた。この中空燃料ピンではCDFが過出力試験末期で0.01と小さく、破損に対して十分な裕度を持つことが示された。高スミア密度の中実燃料ピンにおいても、高強度の被覆管と組合せた場合は、過出力時にも十分な破損裕度が確保されることが示された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1016/j.jnucmat.2012.05.042
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5035436
ID情報
  • DOI : 10.1016/j.jnucmat.2012.05.042
  • ISSN : 0022-3115

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