論文

査読有り 筆頭著者
2017年6月

「ヨシヤの改革」研究史ータイナト版「エサルハドン王位継承誓約文書」発見を受けてー

宗教研究
  • 髙橋優子

91
1
開始ページ
1
終了ページ
23
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.20716/rsjars.91.1_1
出版者・発行元
日本宗教学会

<p>「ヨシヤ改革」は、元来旧約聖書学の唯一の定点を成す重要な出来事である。とくに他の理論的支柱をほとんど失ってしまった現在の旧約学にとっては、最後の砦と言っても過言ではない。しかしこの出来事についても解釈は一致していない。ところが近年のタイナト版「エサルハドン王位継承誓約文書」の発見・出版によって、ヨシヤ改革の理解も大きな修正を受ける可能性が出てきた。もちろんタイナト版の示唆をどう捉えるかにより、大きな差が出てくるであろうが、いずれにせよ、タイナト版の存在を無視した議論はもはや成立しない状況である。本稿ではヨシヤ改革研究史に限って、現在喫緊の要請であると思われる研究史の新たな整理を試みた。おそらくマナセ王がエルサレムに持ち帰ったESODが宮廷役人やエルサレム神殿祭司に知られており、後のヨシヤ改革に独特の方法でその知識を利用したとすれば、ヨシヤ改革の姿がより明確に浮かびあがってくることになる。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20716/rsjars.91.1_1
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006079300
ID情報
  • DOI : 10.20716/rsjars.91.1_1
  • CiNii Articles ID : 130006079300

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