2007年 - 2008年
食物報酬に関与する味覚情報処理機構の解明
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
本研究は、飲食物の摂取に重要な味覚嗜好性がどのような神経回路の働きで生じるのかを明らかにするために、味覚情報が脳内報酬系にアクセスする過程を検索することを目的としている。本年度は行動薬理学的実験および免疫組織化学的実験により次の成果を得た。
1.脳内報酬系の枢軸である側坐核は、飲食物摂取行動にも重要な役割を果たしている。ラットの側坐核に脳内大麻様物質(カンナビノイド)であるアナンダマイドを微量注入したところ、本来嗜好性の高い甘味溶液に限ってその摂取量が増加することが確認された。従来から麻薬様物質(オピオイド)注入でも高嗜好性の飲食物摂取が増加することが報告されているので、側坐核ではカンナビノイドとオピオイドの相互作用が生じていることが示唆された。
2.側坐核からの出力を受ける腹側淡蒼球も嗜好性味刺激の摂取に深く関わっている。味刺激摂取後に内臓不快感を経験させて味覚嫌悪学習を獲得したラットの腹側淡蒼
1.脳内報酬系の枢軸である側坐核は、飲食物摂取行動にも重要な役割を果たしている。ラットの側坐核に脳内大麻様物質(カンナビノイド)であるアナンダマイドを微量注入したところ、本来嗜好性の高い甘味溶液に限ってその摂取量が増加することが確認された。従来から麻薬様物質(オピオイド)注入でも高嗜好性の飲食物摂取が増加することが報告されているので、側坐核ではカンナビノイドとオピオイドの相互作用が生じていることが示唆された。
2.側坐核からの出力を受ける腹側淡蒼球も嗜好性味刺激の摂取に深く関わっている。味刺激摂取後に内臓不快感を経験させて味覚嫌悪学習を獲得したラットの腹側淡蒼
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- 課題番号 : 19530657
- 体系的課題番号 : JP19530657