共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

ポリフェノール類によるTRPチャネルを介する血小板機能抑制の新しい分子メカニズム

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 丸茂 幹雄
  • ,
  • 若林 一郎

課題番号
18K11062
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究では抗酸化物質の一種であるポリフェノール類による抗血栓効果、特に血小板活性化を引き起こすCa2+流入機構への直接的な抑制効果を検討した。
疫学的な研究から、大豆に含まれるイソフラボンや、赤ワインに含まれるレスベラトロールは虚血性心疾患の発症を抑える事が知られており、血栓形成への予防効果が期待される。しかし、その血小板機能への作用機序については報告が皆無である。我々は現在までに血小板の主要なCa2+流入経路であるTRP (transient receptor potential) チャネルを介するアルコールの抗血栓作用について検討を行っており、エタノールがTRPチャネルに特異的に作用し、血小板の活性化を抑制する事を報告した。これらの知見を踏まえて、今回我々はポリフェノールによるTRPチャネルを介する血小板容量性Ca2+ 流入 (CCE) 及びジアセルグリセロール (DG) 依存性Ca2+流入に対する効果を血小板凝集、細胞内Ca2+流入等にて検討することとした。蛍光色素Fura-2/AMを用いて血小板細胞内Ca2+ 濃度の変化を測定し、レスベラトロールの血小板活性化に対する効果を検討した。レスベラトロールは濃度依存的にThrombin刺激による血小板活性化及びCCEを抑制した。しかしながらOAGによるDG依存性Ca2+流入については抑制効果を認めなかった。この事よりレスベラトロールは血小板活性化を抑制し、抗血栓効果を示す可能性が示唆され、その抑制効果はCCEを介する事が考えられた。