MISC

2020年3月

心腔内超音波装置を用いてリードレスペースメーカ植込み術を施行した3例の経験

心臓
  • 寺田 悠紀子
  • ,
  • 大槻 修司
  • ,
  • 太田 龍哉
  • ,
  • 岡部 竜太
  • ,
  • 宮川 睦喜
  • ,
  • 初野 弥奈
  • ,
  • 渡 雄至
  • ,
  • 横山 直之
  • ,
  • 上妻 謙

52
3
開始ページ
307
終了ページ
312
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公財)日本心臓財団

心腔内超音波ガイドでリードレスペースメーカ植込み術を行った3例を報告する。症例1:80歳、男性。大動脈弁置換術の患者で、心不全を伴う高度房室ブロックで入院となった。認知症があり、術後に創部を触る可能性が高いため、リードレスペースメーカ留置術を選択した。しかしながら慢性腎臓病があり造影剤が使用できないため、心腔内超音波ガイドでリードレスペースメーカ留置術を行い、造影剤を使用せずに留置術に成功した。症例2:79歳、女性。ふらつきを主訴に来院し、心房細動停止後に12秒の洞停止を認め、徐脈頻脈症候群と診断した。日常生活動作(ADL)が低く、かつペーシング率が低いと考えられリードレスペースメーカ植込み術の方針となった。慢性腎臓病があるため、造影剤を極力使用せずに心腔内超音波ガイドでリードレスペースメーカ留置術に成功した。症例3:86歳、男性。慢性心不全の急性増悪で入院加療中、意識消失を伴うモニター上4秒程の洞停止があり洞不全症候群の診断となった。高齢でADLが低いため、リードレスペースメーカ留置の方針となった。慢性腎臓病があり造影剤を使用せずに心腔内超音波ガイドでリードレスペースメーカ留置術に成功した。心嚢液貯留や心タンポナーデなどの合併症を起こさないためには造影剤による撮影で右室の解剖を把握する必要があるが、造影剤が使用できない場合は心腔内超音波装置を併用してリードレスペースメーカ留置を行うことが安全と思われる。(著者抄録)

リンク情報
Jamas Url
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2020&ichushi_jid=J00679&link_issn=&doc_id=20200323220009&doc_link_id=%2Fah2sinzd%2F2020%2F005203%2F013%2F0307b0312%26dl%3D3&url=http%3A%2F%2Fwww.medicalonline.jp%2Fjamas.php%3FGoodsID%3D%2Fah2sinzd%2F2020%2F005203%2F013%2F0307b0312%26dl%3D3&type=MedicalOnline&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00004_4.gif
ID情報
  • ISSN : 0586-4488
  • eISSN : 2186-3016
  • 医中誌Web ID : 2020200436

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