2019年4月 - 2022年3月
神経型リソソーム病とパーキンソン病に共通する新たな神経病態メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
プロサポシン(PSAP)は、リソソームにおいてスフィンゴ脂質を分解する際に、加水分解酵素と共に必要な疎水性の糖タンパク質-サポシン(SAPs)-A、B、C、D-の前駆体タンパク質である。PSAPのSAP-D領域のヘテロ接合性の遺伝子変異が常染色体顕性遺伝性の家族性パーキンソン病家系に報告されている。我々は、Sap-D 変異マウス黒質の比較プロテオミクス解析を行い、Sap-D変異マウス黒質において、PSAPがオリゴマー化して著増し、ドパミンニューロン内にPSAP特異抗体に免疫陽性の封入体として認められることを見出した。オリゴマー化したPSAPの蓄積が神経細胞毒性を持つ可能性がある。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K08288
- 体系的番号 : JP19K08288