2009年
三重県における大規模林業経営の動向と労働力調達
林業経済研究
- 巻
- 55
- 号
- 1
- 開始ページ
- 75
- 終了ページ
- 86
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 林業経済学会
本研究では,三重県における大規模林業経営に対して聞き取り調査を行い,(1)大規模林業経営体の近年の経営動向,(2)労働力調達の実態とその再編過程を明らかにした。(1)に関して,世帯収入に占める林業収入依存度が低い経営体は資産保持的な経営に後退していること,ならびに林業収入依存度が高い経営体では,直営生産する割合が高いことを明らかにした。(2)に関して,全ての経営体で直接雇用の労働力が大きく減少したこと,しかし依然として直接雇用の維持に熱心な経営体と委託請け負わせを導入している経営体とで分化していることを明らかにした。その要因として,林業収入依存度が高い経営体ではあくまで林業において収益を追求する一方,林業収入依存度が低い経営体では林業による現時点での収益を重視していないことが挙げられる。両者の分化は今後より進行するものと考えられる。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110007133411
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00330523
- ID情報
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- ISSN : 0285-1598
- CiNii Articles ID : 110007133411
- CiNii Books ID : AN00330523
- identifiers.cinii_nr_id : 9000006727217