2016年2月1日
末梢血を用いた核酸抽出法の評価
日本臨床検査自動化学会会誌
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- 巻
- 41
- 号
- 1
- 開始ページ
- 33
- 終了ページ
- 40
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本臨床検査自動化学会
末梢血を用いた核酸抽出法について検討した。全血からの核酸抽出は、健常人の末梢血(原検体)と、それをPBSで100倍に希釈した検体(希釈検体)を用いた。全血からDNA抽出試薬についてHBB DNAの収量を基準に評価し、ヨウ化ナトリウム法、蛋白塩析法、シリカ吸着法(QIAGEN)が良好な結果を示した。シリカ吸着法を用いた2試薬は希釈検体でも他法と比較して高い収量が得られた。DNAの純度はヨウ化ナトリウム法及びチオシアン酸グアニジン法は相対的に良い結果が得られた。抽出したDNAの質では、いずれの試薬でも目視でDNAの分解断片を認めなかった。DNA抽出試薬と定量PCR法によるHBB DNA定量値に相関する傾向を認めた。RNA抽出試薬についてGAPDH mRNAの収量を基準に評価し、シリカ吸着法(QIAGEN)とAGPC法で高い収量が得られた。血症からDNA抽出試薬についてHBV-DNAの収量を基準に評価し、シリカ吸着法を用いた試薬が他法と比較して高い収量が得られた。RNA抽出試薬についてHCV-RNAの収量を基準に評価し、原検体でシリカ吸着法と凝集分配法で高い収量が得られた。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0286-1607
- 医中誌Web ID : 2016166526
- J-Global ID : 201602215647282699