共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

現代日本の政治資金制度と政党政治

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
21J21327
体系的課題番号
JP21J21327
配分額
(総額)
1,300,000円
(直接経費)
1,300,000円
(間接経費)
0円

本研究は、政治資金制度と他の制度・環境との組み合わせが、政策に誰の利益が代表するよう促すかを定量的に検討するものである。
本年度は、政治資金の研究動向を整理した上で、3つの分析と政治資金データの構築を進めた。
第一に、政治資金と政治資金制度が政治代表にどのような影響を持つのか、実証研究を中心に動向を整理し、政党政治への含意を検討した(分析1)。比較研究上及び国内研究のいずれでも課題が見られ、問われるべき課題を提示した。比較研究上では、制度を対象とした研究とアクター(献金者・利益団体・議員)を対象とした研究の間でやや交流を欠き、体系的な制度効果の検討がなされていない。また、2000 年代後半以降、国内では政治資金は議員研究・利益代表研究上の空所であることがわかった。以上の知見は、レビュー論文として査読付き学術誌である『阪大法学』に投稿し、本年度中に掲載された。
第二に、以上の課題を踏まえて、議員の収入実態を把握するために政治資金データを構築した。具体的には、議員の収入総額と内訳をデータ化した。議員の収入総額に関しては、政治改革四法導入後初の選挙(1996年)の衆議院議員との比較を進めた(分析2)。小選挙区選出議員での収入総額は縮小傾向にあるものの、政党ごとにその程度は異なることを明らかにした。次に、収入内訳の分析からは、議員は献金や議員本人といった資金源を持ち、資金調達源が政党に一本化されていないことを明らかにした(分析3)。収入内訳の分析結果は、2022年5月に開催される日本選挙学会で報告することが決定済みである。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21J21327
ID情報
  • 課題番号 : 21J21327
  • 体系的課題番号 : JP21J21327

この研究課題の成果一覧

論文

  3

講演・口頭発表等

  3