希釈海水にさらされた燃料集合体部材における長期的な腐食挙動評価のための実験的方法論
日本原子力学会2014年春の年会
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- 開催年月日
- 2014年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の事故では、使用済燃料プール(SFP)内の燃料冷却のために海水等が用いられた。海水成分による燃料集合体部材への腐食影響については、これまでの研究により腐食発生で使用済燃料被覆管の密閉性が失われる懸念は低いとの知見が得られつつある。一方、燃料集合体(FA)は燃料被覆管以外に様々な要素部材で構成されていることから、過去の研究報告例も少なく、事故初期のSFP内の環境履歴によって局所的な腐食の発生・進展の可能性が考えられる。1F廃炉に向けた研究開発では、使用済燃料(SF)の共用プールにおける長期保管・管理技術を開発していく計画であることから、FA構成部材における腐食発生の可能性とともに、腐食進展挙動等の評価が重要となる。そこで、我々は、FA内部の局部環境条件に着目し、異種材料接触部位等のFA局部における長期的な腐食挙動評価に基礎的な知見を提供することを目的に、事故初期のSFP環境履歴を経験したFA部材の長期水保管中における局部部位での腐食事象を予測するための方法論について検討した。本発表では、方法論の検討結果と合わせて速報的に得られている実験結果を報告する。