2017年1月
福島第一原子力発電所燃料デブリ処分におけるバリア機能に着目した予察的感度解析
MRS Advances (Internet)
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- 巻
- 2
- 号
- 12
- 開始ページ
- 687
- 終了ページ
- 692
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1557/adv.2017.24
東京電力福島第一発電所の事故で発生した燃料デブリは、その特性調査が開始された段階であり、具体的な処分方法は示されていない。本研究では、燃料デブリ処分に求められるバリア機能を予察的に把握するため、HLWと同様の地層処分概念を前提に、既往文献から核種量や廃棄体形状を仮想し、燃料デブリ特性、人工バリア及び天然バリアの不確実性を想定した核種移行の感度解析を行った。その結果、燃料デブリの主要核種である$^{238}$Uを含む4n+2系列核種の天然バリア出口での移行フラックスは、燃料デブリ特性や人工バリアの不確実性を考慮しても、天然バリアの性能が確保されればHLWと同程度に収まり、また、他の系列及びFP核種の移行フラックスはHLWを下回ることがわかった。一方、燃料デブリ特有の$^{14}$C, $^{129}$Iについては、燃料デブリからの瞬時放出割合の感度が高く、これら核種の放出時の物理化学特性の把握が重要であることを示した。
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- DOI : 10.1557/adv.2017.24
- ISSN : 2059-8521