基本情報

所属
神戸大学 国際協力研究科 特命助教
独立行政法人日本学術振興会 特別研究員PD
学位
博士(2021年3月 九州大学)

連絡先
yukayamaguchi728gmail.com
J-GLOBAL ID
202101000938990720
researchmap会員ID
R000031144

1993年佐賀県出身。2021年九州大学大学院地球社会統合科学府博士課程修了、博士(学術)。

専門は、戦後日本と朝鮮半島における市民社会在日朝鮮人史・市民運動史。政治経済に限らない多様な市民社会の結びつきや民間交流の観点から、日韓を含む戦後東アジアのトランスナショナルな様相を捉えようとする問題意識の下、日本と朝鮮半島をめぐる様々な「境界」に生きた人々の実践に関心を持ち、九州や関西を主なフィールドに研究を行っている。また、まちづくりにおける歴史文化の活用や、アートを通じた日本社会における多文化共生の実践にも関心を持ち、研究調査を行っている。これまでの研究の具体的な概要は以下の通りである。

 

①歴史資源を活用した日韓自治体の国際観光・ユネスコ記憶遺産の研究

 修士課程では、対馬市と釜山市の「朝鮮通信使」を題材にした文化事業について、現地調査や聞き取りを行い、実施背景や目的、交流を通じた市民間の相互認識、ユネスコ記憶遺産への共同申請運動(2017年登録)の経緯などを調査した。その結果、80年代から対馬の活性化を目的に始まった歴史顕彰事業が、釜山側との人的ネットワークや日韓関係の変化を機に国際交流事業に発展し、更なる地域振興を目指し記憶遺産申請が戦略的に行われたことを明らかにした。

②戦後日本における「韓国・朝鮮」をめぐる市民の歴史実践に関する研究

 ①の研究過程で、1970年代から朝鮮通信使の歴史的意義に着目した在日朝鮮人歴史家らの重要性が浮上した。そこで、資料収集や聞き取りを通じ、辛基秀を始めとする在日朝鮮歴史家たちの半生や日本人市民との関わり、関西のコミュニティ・ミュージアム、日韓の自治体での歴史記述や顕彰事業への影響を明らかにし、民族差別の克服や日本社会での共生を目指した歴史実践として跡付けた。現在は、1970-80年代関西の「韓国・朝鮮」をめぐる日本人知識人や在日朝鮮人歴史家たちの関わりや実践について引き続き調査を行っている。

③佐賀県武雄市における「水」と自然・人間社会の共生に関する生活史研究

 2022年度より科研費研究(学術変革領域A)「ゆらぎの場としての水循環システムの動態的解明による水共生学の創生」の分担者として、北部九州フィールドの共同研究に従事している。具体的には、近年豪雨被害を受けた武雄市で、水関連施設の調査や、行政や地域住民への聞き取りを行い、地域の産業や生活、観光、災害など、様々な「水」と人間の歴史的関係を研究している。

④アートを通じた日本の多文化共生と在留外国人に関する包括的研究

また、2023年度より科研費研究(基盤研究B)「多文化共生社会の構築に向けた文化政策のパラダイム転換に関する試論」の分担者となった。これは、アートを通じた在留外国人との共生と日本の文化政策に関する国内唯一のグループであり、文化政策やアートマネジメントの研究者、実践者と共に、多文化共生に関する理論研究と、日本・韓国・シンガポール・オーストラリアなどの比較研究を行っている。現在は関西や北海道の文化施設を中心に、多民族・多文化社会を念頭に置いた展示の状況について、関係者への聞き取りやフィールドワークを行っている。


論文

  9

書籍等出版物

  5

講演・口頭発表等

  18

担当経験のある科目(授業)

  1

共同研究・競争的資金等の研究課題

  6

学術貢献活動

  2

社会貢献活動

  12

メディア報道

  1