2020年7月 - 2023年3月
Liquid Biopsyによる胆道閉鎖症の出生前診断と胎児治療の可能性探索
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
肝門部嚢胞性病変として出生前診断された患児の胎盤を病理学的に検討し、BA症例と胆道拡張症などの非BA症例とでVUEを随伴する頻度や胎盤の組織学的所見を比較することで、BAの病因における母児間免疫反応の関与を明らかにできると着想した。
また分娩時に得られる臍帯血中に含まれる母親由来細胞のDNA(non-inherited maternal antigen, NIMAのDNA)をrtPCR法により定量してBA患児と非BA児とで比較することで、迷入する母親由来細胞の量がBA発症に及ぼす影響を評価することが出来ると着想した。さらには母体血と臍帯血との混合リンパ球培養を行い、CFSE(5(and 6)-carboxy fluorescein diacetate succinimidyl ester)色素で標識しフローサイトメトリー法により増殖する細胞のphenotypeを分析(CFSE-MLR)することで、母親細胞に対する児の免疫学的寛容の程度や、母親抗原の刺激に反応して増殖するリンパ球の種類を同定することが可能である。CFSE-MLRの結果をBA患児と非BA児とで比較することにより、BA患児に対して母親由来細胞の及ぼす免疫学的な影響を明らかにすることが出来ると考えた。
なおBA患児臍帯血中の母親由来細胞の定量を行った報告や、BA患児臍帯血と母体血とでCFSE-MLRを行った報告は過去にない。
また分娩時に得られる臍帯血中に含まれる母親由来細胞のDNA(non-inherited maternal antigen, NIMAのDNA)をrtPCR法により定量してBA患児と非BA児とで比較することで、迷入する母親由来細胞の量がBA発症に及ぼす影響を評価することが出来ると着想した。さらには母体血と臍帯血との混合リンパ球培養を行い、CFSE(5(and 6)-carboxy fluorescein diacetate succinimidyl ester)色素で標識しフローサイトメトリー法により増殖する細胞のphenotypeを分析(CFSE-MLR)することで、母親細胞に対する児の免疫学的寛容の程度や、母親抗原の刺激に反応して増殖するリンパ球の種類を同定することが可能である。CFSE-MLRの結果をBA患児と非BA児とで比較することにより、BA患児に対して母親由来細胞の及ぼす免疫学的な影響を明らかにすることが出来ると考えた。
なおBA患児臍帯血中の母親由来細胞の定量を行った報告や、BA患児臍帯血と母体血とでCFSE-MLRを行った報告は過去にない。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K21581
- 体系的課題番号 : JP20K21581