共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2006年

中国南北朝時代の俑の様式変遷に関する調査研究-地域性からの考察を中心に-

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(B))  若手研究(B)

課題番号
16720036
体系的課題番号
JP16720036
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,600,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

本年度は補足調査を含めた現地調査による南北朝時代の俑の実物調査と関連資料の収集、およびその成果を踏まえたテーマ研究のまとめと研究成果の公表を実施した。なお、現地調査は当初計画から一部変更があった。1.現地調査(1)中国調査(1)〓博市陶瓷博物館、青州市博物館、山東省文物考古研究所などで北魏および北斉時代の陶俑及び関連資料の調査を行った。とくに山東省文物考古研究所では、北朝崔氏墓や八里〓北斉墓出土の陶俑の一部を特別に調査することができ、制作技法など新知見が得られた。また、青州市博物館では未報告の南北朝時代の俑を見ることができた。さらに、臨く(く)では北斉崔券墓の墓室内部を特別参観し、保存状態の良い壁画を実見することができた。(2)中国調査(2)杭州蕭山博物館所蔵の西晋時代の青磁俑の調査を行い、制作技法などの特徴を理解するとともに、江南地域における西晋から南朝への俑の展開についての新たな知見を得た。山西省博物院では北朝陶俑の写真撮影、太原市考古研究所では未発表資料を含む北斉陶俑の特別調査など行い、太原地区の北斉陶俑の特徴についての理解を深めた。また、近年発見された大同市沙嶺北魏波多羅氏壁画墓の墓室内部を特別参観し、貴重な北魏平城時期の墓葬壁画を実見することができた。なお、各調査地域では現地研究者との意見交換を積極的に行った。2.テーマ研究のまとめ及び研究成果の公表昨年度、日本中国考古学会大会で口頭発表を行った漢水流域の南北朝時代の陶俑について、学会誌への論文投稿を行い、査読を経て掲載された。また、南朝陶俑の成立を考える上で重要な西晋時代の青磁俑に関して「中国古陶瓷学会2006年南京年会曁中国青瓷学術青瓷研討会」での口頭発表ならびに関連雑誌への要旨掲載をいずれも中国語で行った。さらに、これまでの調査成果を踏まえ、現在北斉陶俑の地域性に関する論文を執筆中である。それ以外のテーマ研究あるいは現地調査の成果についても、テーマごとに論文としてその成果を今後公表する予定である。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/16720036.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16720036
ID情報
  • 課題番号 : 16720036
  • 体系的課題番号 : JP16720036